若手建築家の挑戦が詰まった〈りくカフェ〉へ | 行くぜ、東北。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

若手建築家の挑戦が詰まった〈りくカフェ〉へ | 行くぜ、東北。

陸前高田市の高台に佇む、モダンな中にもどこか温かみのある木造建築。〈りくカフェ〉は、今注目の若手建築家、成瀬友梨と猪熊純が、設計はもとより資材集めまでボランティアで携わった、思い入れの深い一軒だ。

カフェで立ち働くスタッフは、近隣に住む主婦がほとんど。打ち解けた雰囲気が、訪れた人の心を解きほぐす。
天井を広々ととった開放的な空間に、大きな窓から降り注ぐ自然光。ここ〈りくカフェ〉は、町の人たちが気軽に食事をしに来る場所であり、地域住民がお茶を飲みながら日々の何気ない会話を楽しむコミュニティスペースでもある。

このカフェを設計したのは、建築家の成瀬友梨と猪熊純。“シェア”をテーマに活動を続け、千葉県柏市のクリエイティブ施設〈KOIL 柏の葉オープンイノベーションラボ〉を手掛けるなど注目を集めている。
〈りくカフェ〉外観。見る角度によって表情を変える三角屋根が特徴だ。
陸前高田市といえば、東日本大震災で甚大な被害を受けた町の一つ。〈りくカフェ〉は、震災後にバラバラになってしまった地域住民が集まれる場所になるようにと建てられた。成瀬と猪熊は、まちづくりの専門家として震災直後から陸前高田入りしていた東京大学大学院教授・小泉秀樹の呼びかけにより、設計を担当した。

集いの場を作ることは、心に大きな痛手を負った住民たちの念願であり、地元NPOが中心となってプロジェクトを主導したが、建設に関する資金集めは難航。そこで成瀬と猪熊が、つながりのある企業に資材の提供を求めるなど、奔走した。また、資金面で足りない部分は、クラウドファンディングでの資金調達を提案するなど、本業以外の分野でも積極的に関わった。

AIがあなたにおすすめ

※過去の記事も表示されます