まるでコンセプトカーそのまま! 新型《シトロエンC3》の乗り心地は? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

まるでコンセプトカーそのまま! 新型《シトロエンC3》の乗り心地は?

常に個性的なクルマを発表してきた〈シトロエン〉。最新作のコンパクトカー《C3》を試乗レポート!

「都会的な風景にも自然がバックでもよく似合うクルマ」とカメラマンが言ったが、まったく異議なし。さらにいえば、乗る人の歳や性別を問わず楽しめるクルマでもある。
「都会的な風景にも自然がバックでもよく似合うクルマ」とカメラマンが言ったが、まったく異議なし。さらにいえば、乗る人の歳や性別を問わず楽しめるクルマでもある。
先代までの《C3》はおとなしいデザインだったが、最新モデルのデザインには街行く人をオッと刮目させるだけのインパクトがある。とは言えこちらが困るほど凝っていたり変わっていたりするわけでなく、ドアを開け乗り込むのに違和感はない。〈シトロエン〉は「クロスオーバー」と言っているが、いかにも欧州ラテン系の都会的なセンスとSUV的なモノとの融合あるいは交錯と言え、とても上手くまとまったデザインだ。

ドアに配されているのは「エアバンプ」という名の衝撃吸収材。空気が封入され時速4キロまでならこすってもぶつけても復元し、ボディの鉄板を傷つけずに済む。欧州ラテン諸国の都市部の朝夕のラッシュでは軽い接触事故が日常茶飯だし、路上の狭い枠内への縦列駐車も必須だから、単なるアクセントでなく、実利性のあるデザインなのだ。この「エアバンプ」とフロントの水平基調+大きなヘッドライトによる顔つきは《C4 CACTUS》とうりふたつだ。

《C4 CACTUS》は2015年にヨーロッパでデビューして「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」を獲得。日本には2016年秋に入ってきて200台の限定販売分が瞬く間に売り切れてしまったという、早くも半分伝説のモデルである。〈シトロエン〉は昔からモーターショーでのプレゼンテーションが巧みで、面白いコンセプトカーを見せてくれていたが、こんな風に実際に市販してしまうほどポジティブになったのかと驚いた。カクタス=サボテンという名前は「(自らの)消費が少ない」ところから名付けた、とデザイナーのマーク・ロイドは言葉を残している(europe.autonews.comより)。砂漠の灼熱の下でもほとんど水分を必要とせず、瑞々しい姿で立っているところがいいじゃないか、ということらしい。
シトロエンが2015年に発表した《C4 CACTUS》。
実は《CACTUS》は軽量につくられていて、ひとまわり小さなこの《C3》よりも車重が軽くエコを売りにしている。さらにサボテンにはもうひとつの意味があり、それはトゲで「自らの身を守る」こと、つまりこの「エアバンプ」の機能に通じるわけで、洒落のきいたサボテンルックというところだ。最初に「こちらが困るほど凝っていたり変わっていたりするわけでなく」と言ったのも、実は《C4 CACTUS》のイメージが強烈で、それに比べればという話なのだ。特に《C4 CACTUS》のインテリアは気合いが入っていて魅力的な造形が詰まっている。対してこの《C3》ではかなり実用路線をとっており、「コロラド」という名のオレンジ色のアクセントが目に心地良いこと、《CACTUS》を特徴づけた旅行カバンをモチーフとしたドアハンドルを採用していることなどが目立つ程度。〈シトロエン〉としてはフツーで控え目なデザインではあるが、他のクルマと比べれば十分に独自性があり洒落ている。
色やカタチだけでなくシートの機能性が高いのはフランス車の特徴でもある。長く乗って疲れず、姿勢も崩れず、快適なロングドライブができる。

色やカタチだけでなくシートの機能性が高いのはフランス車の特徴でもある。長く乗って疲れず、姿勢も崩れず、快適なロングドライブができる。
色やカタチだけでなくシートの機能性が高いのはフランス車の特徴でもある。長く乗って疲れず、姿勢も崩れず、快適なロングドライブができる。
色やカタチだけでなくシートの機能性が高いのはフランス車の特徴でもある。長く乗って疲れず、姿勢も崩れず、快適なロングドライブができる。
《C3》は〈フォルクスワーゲン〉の《ポロ》などと同じセグメントに属すクルマで、つまりはやや小ぶりな実用車の位置づけだから、特別豪勢なこともできないし、ユーザーもそこまでは求めていないだろう。ちなみにこの取材車のインテリアカラーは限定仕様で、一般に販売されているのはグレーの単色か赤いアクセント入りのグレーの2種となる。