VEHICLE
Chill CARS|シンプルで独創的な、クルマ史上屈指の名作。
『カーサ ブルータス』2019年8月号より
July 14, 2019 | Vehicle, Design | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Fumio Ogawa illustration_Daijiro Ohara
ミニマムなサイズの中に、マキシマムな機能を詰め込むと、どんなクルマができるか。絶好の証左が《スズキ・ジムニー》だ。
《パンダ》《ミニ》、最近では《スマート》と、小さなサイズのモデルは歴史的に多い。ただし機能は、都市で人と荷物を運ぶことにほぼ限定されてきた。
〈スズキ〉が1970年に初代を発表した《ジムニー》は、本格的なオフロード性能という、もうひとつの機能を盛り込んだところが注目に値する。前後とも固定式のサスペンション、副変速機つきのパートタイム4WD、それに細くて大径のタイヤ。おかげで欧州でも森林の作業などで重宝されるようになった。
〈スズキ〉が1970年に初代を発表した《ジムニー》は、本格的なオフロード性能という、もうひとつの機能を盛り込んだところが注目に値する。前後とも固定式のサスペンション、副変速機つきのパートタイム4WD、それに細くて大径のタイヤ。おかげで欧州でも森林の作業などで重宝されるようになった。
ここで紹介する1981年発表の2代目は、直線基調のスタイルで、曲線を使っているのはタイヤとヘッドライトぐらい。でもよく見ると、クラムシェル型のボンネットなど、細かいところまでデザインに凝っているのがわかる。
標準のバンに加え、オープンもあればパノラミックルーフと呼ばれる背高のボディもと、バリエーションが多いのも魅力だ。
〈スズキ〉の二輪《カタナ》を手がけたドイツの〈ターゲットデザイン〉がデザインに関与しているという噂だった。それほど、日本車ばなれした機能主義的グッドデザインだったのだ。
シンプルだけれど独創的、という点では、この2代目は《ジムニー》史上ベスト。いや、クルマ史上でもベストデザインのひとつだ。
標準のバンに加え、オープンもあればパノラミックルーフと呼ばれる背高のボディもと、バリエーションが多いのも魅力だ。
〈スズキ〉の二輪《カタナ》を手がけたドイツの〈ターゲットデザイン〉がデザインに関与しているという噂だった。それほど、日本車ばなれした機能主義的グッドデザインだったのだ。
シンプルだけれど独創的、という点では、この2代目は《ジムニー》史上ベスト。いや、クルマ史上でもベストデザインのひとつだ。