TRAVEL
町家で中国茶?〈小慢〉が京都に上陸。
『カーサ ブルータス』2018年5月号より
April 13, 2018 | Travel, Design | a wall newspaper | photo_Kunihiro Fukumori text_Mako Yamato editor_Yuka Uchida
台北で人気の茶藝館が選んだのは町家@京都。中国茶を通して美意識を学ぶギャラリー&教室です。
台北の人気茶藝館が日本初の店舗を京都にオープン! 訪ねると、そこは京都御所の北、閑静な住宅に佇む町家だった。「台北に店を構えて10年。次は京都という歴史ある街で、中国茶を通じて新たな種を蒔いていきたいと思ったんです。私たちのテーマでもある“暮らしの中に宿る美を追求する”舞台を考えたときに、ふさわしい場所は、町家でした」とオーナーの謝小曼。
“中国茶と町家”という異文化を同居させるため集まったのは、その名も“チーム小曼”。和紙職人・ハタノワタルを中心に設計は〈一級建築士事務所こより〉〈アトリエソルト〉、照明は〈NEW LIGHT POTTERY〉、左官は小畑裕昭と、各分野から関西を拠点にするクリエイターたちが顔を揃えた。「小の確固たる美意識やイメージを、日本の伝統的な場所や技法でどう表現するかが難しくもあり魅力でもあった」と〈こより〉の中村昌彦は振り返る。完成した空間は、日本の伝統技法と謝小の感性が見事に融合。日本人には馴染み深い町家が、“暮らしの美”という共通点によって見つめ直され、モダンさとともに清々しい空気が満ちる場所となっていた。
小慢京都
京都市上京区幸神町313 TEL なし。12時〜18時。 火曜〜木曜休。ギャラリーでは13名の作家の『茶道具展覧會』が開催中(〜4月26日)。6月は『惠中布衣文創工作室』展覧会を予定。茶館営業はなし。