VEHICLE
Chill CARS|生活に自然に馴染む、日本を代表するSUV。
『カーサ ブルータス』2019年3月号より
February 13, 2019 | Vehicle, Design | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Fumio Ogawa illustration_Daijiro Ohara
時として、デザイナー不在のように思えてもいいクルマが生まれることがある。〈トヨタ〉が1980年に発表した《ランドクルーザー(60系)》は、機能を重視したプロダクトでありながら、人間的とも言えるデザインだ。
現在“ランクル”は世界100か国以上で販売されている。ウェブサイトには、豪州の地下鉱山、アフリカ奥地、そして南極を走る様子などが掲載されている。車体が錆で腐食しても、堅牢なシャシーとエンジンは残るというのはよく知られた話だ。そこに現地で適当なボディが載せられることもある。ユニークなクルマなのだ。
今回の「60系」は89年で生産終了なので中古市場で探すしかないが、いま国内で最も人気のあるモデルと言ってもいい。
大きな理由はスタイリングだろう。特に側面から見ると子どもが描いたような、やさしいラインなのだ。ピラーも意外に細めで、昨今のSUVに見られる押し出しの強さがない。エッジでなくカーブで表現された車体デザイン。それが機械的な冷たさでなく、人間的な温かみになっている。生活にすっと溶け込む、希有なSUVだ。
今回の「60系」は89年で生産終了なので中古市場で探すしかないが、いま国内で最も人気のあるモデルと言ってもいい。
大きな理由はスタイリングだろう。特に側面から見ると子どもが描いたような、やさしいラインなのだ。ピラーも意外に細めで、昨今のSUVに見られる押し出しの強さがない。エッジでなくカーブで表現された車体デザイン。それが機械的な冷たさでなく、人間的な温かみになっている。生活にすっと溶け込む、希有なSUVだ。
special thanks_UTILITAS( TEL 042 384 7700) ※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。
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