ART
3年ぶりの『ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展』が開催。激動の時代におけるアートの意味とは?
September 9, 2022 | Art | casabrutus.com | photo_courtesy of La Biennale di Venezia text_Ayako Kamozawa
コロナ禍による延期を経て、『ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展』が3年ぶりに開催。ウィルスによるパンデミックや戦禍の絶えない現代において、アートは何を表現するのか。企画展における出展アーティストの9割が女性という大きな変革も話題を呼ぶ『ヴェネチア・ビエンナーレ』の現場をレポートします。
会場に一歩足を踏み入れると、作品から放たれる強い存在感とむせ返るような熱気に息を飲む。2020年の建築展がキャンセルとなったため、満を持して3年ぶりの開催となった第59回の『ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展』。誰もが待ち望んでいたこの時を出迎えたのは力強い作品の数々だった。
今回のキュレーターはチェチリア・アレマーニ。意外なことに『ヴェネチア・ビエンナーレ』の127年に及ぶ長い歴史の中で、イタリア人女性がキュレーターを務めるのは初めてだという。
今回のキュレーターはチェチリア・アレマーニ。意外なことに『ヴェネチア・ビエンナーレ』の127年に及ぶ長い歴史の中で、イタリア人女性がキュレーターを務めるのは初めてだという。
現在ニューヨークの〈ハイライン〉にてディレクター兼チーフ・キュレーターを務める彼女が本展に掲げたタイトルは「The Milk of Dreams」。シュルレアリストであり作家でもあったレオノーラ・キャリントンの本から取った言葉で、シュルレアリストたちが自身を自由に変容させるイマジネーションにおけるマジカルな世界を表現したものだ。
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