ART
ストリートアートの新たな可能性を拡張し続ける、大山エンリコイサムの最新個展。
December 14, 2020 | Art | casabrutus.com | text_Housekeeper
ニューヨークで誕生した路上のアート、エアロゾル・ライティング。その視覚言語を独自に解釈したスタイルで、現代美術の領域から注目される大山エンリコイサム。彼の最新個展『大山エンリコイサム展 夜光雲』が、12月14日より〈神奈川県民ホールギャラリー〉にてはじまった。
ニューヨークなどのストリート文化から発展したエアロゾル・ライティング(グラフィティ)の特徴のひとつは、自身の名前をアートとしてかくことだ。その名前自体が、アートとしての実体と自身のタグの両方を兼ね備えている。
大山エンリコイサムは、エアロゾル・ライティングから名前の要素を排除し、特定の意味を持たない線のつながりと反復をかく「クイックターン・ストラクチャー」という独自のスタイルを実践するアーティスト。ニューヨークと東京を拠点とし、これまで国内外での個展の開催や、コム デ ギャルソンとのコラボレーション、またライティング文化に関する書籍の執筆など、創作と批評のフィールドを横断しながら活躍している。
大山エンリコイサムは、エアロゾル・ライティングから名前の要素を排除し、特定の意味を持たない線のつながりと反復をかく「クイックターン・ストラクチャー」という独自のスタイルを実践するアーティスト。ニューヨークと東京を拠点とし、これまで国内外での個展の開催や、コム デ ギャルソンとのコラボレーション、またライティング文化に関する書籍の執筆など、創作と批評のフィールドを横断しながら活躍している。
そんな彼の最新個展『大山エンリコイサム展 夜光雲』が、12月14日より〈神奈川県民ホールギャラリー〉にてはじまった。輝く夜の星の光に照らされながら拡張と伸縮を繰り返し続ける宇宙、そしてそのただ中を漂う雲にインスパイアされた作品群が展示される。名前も意味も持たない雲という存在とライティングに共通点を見出したその作品は、観る者それぞれに多種多様な感情を抱かせる。
本展では平面のクイックターン・ストラクチャー作品だけでなく、コラージュ、立体作品、インスタレーション、映像、そしてサウンドを用いたものなど、多様なフォーマットを用いた作品を、全5室の会場を使って大規模に展示する。さらに同展を主催する神奈川芸術文化財団の芸術総監督である作曲家、一柳慧の楽曲が、大山作品の展示空間の中で演奏されるという特別なコラボレーション公演も開催される。
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