VEHICLE
Chill CARS|太陽と風を満喫できる、スタイリッシュなロングセラー。
June 6, 2020 | Vehicle, Design | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Fumio Ogawa illustration_Daijiro Ohara
ドイツから北の欧州大陸では、オープンになるクルマが好まれてきた。短い夏の間に太陽をできるだけ浴びたいという声が多いからだ。
そんな市場の声に〈フォルクスワーゲン〉も敏感で、はやくも1950年代に《ビートル・カブリオレ》を設定している。その後継として80年に発表されたのが《ゴルフ・カブリオレ》である。
丸っこい《ビートル》に対して直線基調の《ゴルフ》だが、畳んだ幌をボディのなかに収めないであえて外に出した手法は受け継いでいる。前者ではエンジンが下にあるため幌を隠すスペースがなかった。後者は荷物用のスペースを確保するためだ。要するに機能を優先して決定されたスタイルだ。幌がかさばっている理由は、耐候性と遮音のために、層を作ってクッション材を入れているせいだ。
荷物を背負っているようなスタイルだが《ゴルフ・カブリオレ》は、実際のところ、幌を開けても閉めても、スタイリッシュではないか。側面のウェッジシェイプ(くさび型)が強調されているせいだろう。印象としては、スポーティですらある。
たたんだ幌が後輪の上の位置にくると、視覚的なバランスが良いというデザインの鉄則が守られている。つまり、デザイナーがきちんと仕事をしているのだ。93年まで作り続けられたことからも人気のほどがわかる。いま見ても魅力は失せていない。
丸っこい《ビートル》に対して直線基調の《ゴルフ》だが、畳んだ幌をボディのなかに収めないであえて外に出した手法は受け継いでいる。前者ではエンジンが下にあるため幌を隠すスペースがなかった。後者は荷物用のスペースを確保するためだ。要するに機能を優先して決定されたスタイルだ。幌がかさばっている理由は、耐候性と遮音のために、層を作ってクッション材を入れているせいだ。
荷物を背負っているようなスタイルだが《ゴルフ・カブリオレ》は、実際のところ、幌を開けても閉めても、スタイリッシュではないか。側面のウェッジシェイプ(くさび型)が強調されているせいだろう。印象としては、スポーティですらある。
たたんだ幌が後輪の上の位置にくると、視覚的なバランスが良いというデザインの鉄則が守られている。つまり、デザイナーがきちんと仕事をしているのだ。93年まで作り続けられたことからも人気のほどがわかる。いま見ても魅力は失せていない。
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※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。