CULTURE
アニエスベー、初監督長編映画『わたしの名前は…』が公開!
October 23, 2015 | Culture, Fashion | a wall newspaper | text_Chiyo Sagae editor_Wakako Miyake
アートと映画。アニエスベーが生涯を通じて傾ける情熱が、光と色でつづる極上のロードムービーに。
フランスの地方に暮らす12歳の少女が、課外授業先の海辺から失踪。思いがけず始まるスコットランド人長距離トラック運転手との旅。アニエスベーが本名のアニエス・トゥルブレという名で手がけた初監督長編映画『わたしの名前は…』は、日常の陰に潜む暴力(虐待)を物語の始まりに描きながらも、旅と出会いを通じて視線と心に生彩を取り戻していく少女の姿を、色や光、空気の微細な流れと共に映し出す珠玉のロードムービーだ。
Q フランスの地方のなんでもない風景、道が主なる舞台ですね。
そう、道。子供のころから父の車の助手席で道を見るのが大好きだった。先が見えなくても、ライトの下にずっと現れ続ける夜の道は私を惹き付けてやまなかった。撮影をした地方も、広告や看板のないなんでもない風景を探したの。服と同じく、流行や時を超えて残るモノ、ニュートラルだからこそ起こり得る出会いや発見の可能性を描きたかったから。
Q そんな風景の中に現れるディテールの色の記憶が印象的です。
ピーター(運転手)のトラックは赤でなくてはならなかったし、カフェの給仕の女の子のシャツもね(笑)。さまざまな赤と空のブルーは作品のキーカラー。セリーヌ(少女)の目に映る色の変化を感じてもらえたら嬉しいわ。
Q あらゆる細部をご自身で作ったこの映画制作のきっかけは?
十数年前に新聞で見た事件が、何を背景に、何がこの結果を導いたのか私を強く惹き付けた。そうして、このブロックノートにシナリオを書いたのです、2日間で。
Q (ノートには、びっしり詰まった文字の間に手描きデッサンが描かれている)シナリオは映像も含めてこの時点で完成していた!?
シナリオと同時にすべてがビジュアル化されていたので、カメラのフレーミングも私がしました。
そう、道。子供のころから父の車の助手席で道を見るのが大好きだった。先が見えなくても、ライトの下にずっと現れ続ける夜の道は私を惹き付けてやまなかった。撮影をした地方も、広告や看板のないなんでもない風景を探したの。服と同じく、流行や時を超えて残るモノ、ニュートラルだからこそ起こり得る出会いや発見の可能性を描きたかったから。
Q そんな風景の中に現れるディテールの色の記憶が印象的です。
ピーター(運転手)のトラックは赤でなくてはならなかったし、カフェの給仕の女の子のシャツもね(笑)。さまざまな赤と空のブルーは作品のキーカラー。セリーヌ(少女)の目に映る色の変化を感じてもらえたら嬉しいわ。
Q あらゆる細部をご自身で作ったこの映画制作のきっかけは?
十数年前に新聞で見た事件が、何を背景に、何がこの結果を導いたのか私を強く惹き付けた。そうして、このブロックノートにシナリオを書いたのです、2日間で。
Q (ノートには、びっしり詰まった文字の間に手描きデッサンが描かれている)シナリオは映像も含めてこの時点で完成していた!?
シナリオと同時にすべてがビジュアル化されていたので、カメラのフレーミングも私がしました。
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