鎌倉の人気店も参加する市民のための”社員”食堂。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

鎌倉の人気店も参加する市民のための”社員”食堂。

『カーサ ブルータス』2019年4月号より

鎌倉で働く人なら誰もが利用できる社員食堂が話題。運営元の〈面白法人カヤック〉に思いを聞いた。

取材日のランチメニューは〈ひなや〉の「カレーうどん定食」(900円)。余った出汁にご飯を入れれば二度おいしい特製メニュー。
ゲーム開発や広告制作などを手がける〈面白法人カヤック〉が食堂を開いた。きっかけは、昨年秋の拠点新設だったという。横浜から鎌倉へ、社員約200人の大移動。だが、人気観光地の鎌倉では昼時になると多くの店が混雑してしまい、ランチ難民になってしまう。それなら気軽に利用できる社員食堂を作ろうと計画がスタート。調べてみると、鎌倉市内は小規模な企業が多く、社員食堂を持つ会社は少ないこともわかった。利用条件を“鎌倉で働く人全員”へググッと広げて、地元の人たちが集える場にすることに。
まずは名刺をケースに。  鎌倉勤務であることを示す名刺を首にかけて入店。
食券で所属企業をチョイス。  食券を購入。会員企業に勤務する人は自社のボタンを押すと食事が100円引き。皿洗いを手伝うと、ランチが10円に! 「少人数運営なので、皿洗いを協力してもらえたら助かるねという発想から生まれました。毎日1、2名ほど手伝ってくれる人がいて感謝です」と渡辺さん。
まずは名刺をケースに。  鎌倉勤務であることを示す名刺を首にかけて入店。
食券で所属企業をチョイス。  食券を購入。会員企業に勤務する人は自社のボタンを押すと食事が100円引き。皿洗いを手伝うと、ランチが10円に! 「少人数運営なので、皿洗いを協力してもらえたら助かるねという発想から生まれました。毎日1、2名ほど手伝ってくれる人がいて感謝です」と渡辺さん。
料理を担当するのは、鎌倉のカフェやレストラン、そしてこの町で活動する料理人たち。彼らが週替わりで登場し、〈まちの社員食堂〉のための特別メニューを提供する。広報の渡辺裕子さんは「〈井上蒲鉾店〉や〈鉢の木〉などの有名店や、菓子研究家・いがらしろみさんなど顔ぶれも豪華です。店を持たない料理家さんが登場した時は『じゃあ今度、出張料理をお願い』とお客さんが本人に声をかけていたりしていて、面白いつながりが生まれています」と言う。

営業は朝、昼、夜の3つの時間帯。出勤前に朝ごはんを食べたり、仕事帰りにふらりと立ち寄ったり。1日3食すべてをここで食べる人もいて、日々お客さん同士の出会いが育まれている。

「いらっしゃるのは個人事業主から市役所の職員、観光協会、商工会議所で働く方などさまざま。普段なかなか接点がない人たちがここで顔見知りになって、イベントを企画したり、新しいビジネスへと発展することもあるようです」

鎌倉で働く人を応援するために生まれた食堂は、町を盛り上げるきっかけ作りも果たしている。
新鮮な鎌倉野菜を使った「とれたて地元野菜のサラダ」は毎日登場。盛り放題で200円。

まちの社員食堂 

空間を手がけたのはドイツ人建築家の彦根アンドレア。1人でも利用しやすいカウンター席、テーブル席合わせて24席。テラスは10席。神奈川県鎌倉市御成町11-12 TEL 非公開。8時〜9時30分、11時30分〜14時、18時30分〜21時30分(21時LO)。土曜・日曜休。