秘密めくドアの向こうの中華バル〈ジュウバー〉。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

秘密めくドアの向こうの中華バル〈ジュウバー〉。

ナチュラル系中華の草分け〈希須林〉の新店は、神楽坂のチャイニーズバル〈ジュウバー〉。

フレンチビストロのような雰囲気の中、ごま油や唐辛子の匂いが漂う。
飯田橋駅から神楽坂を少し上がり、小さなビルの階段を上っていくと、そっけない鉄の扉に手書きの紙がペラリと貼ってある。「〆にカレーあります。」。謎すぎる! しかし、そこからはいかにもおいしそうな香りが漂ってくる。看板はない。ここが目的の中華バル〈ジュウバー〉だ。
「ジュウバーの肉団子(魚香×青山椒)」680円。空豆と唐辛子を熟成させたピーシェン豆板醤、四川の朝天唐辛子、黒酢などに四川の青山椒を効かせたソース。
「体にやさしい中華」として平成元年(1989年)、阿佐ヶ谷で創業した〈希須林〉は、おしゃれ中華の先駆けであった。木がもつ自然な風合いを活かしたカウンターにテーブル、壁にはブルース・リーのポスターやレコードジャケットがかけられ、ちょっぴりブルックリン風の内装。メニューを見ると〈希須林〉名物、担々麺はおろか麺類、チャーハンなど中華の麺飯類が見当たらない。

この店を取り仕切るのは〈希須林〉歴12年、軽井沢店で店長を務めた川上武美シェフだ。料理はすべてオリジナル。この店だけのメニューだという。
川上武美シェフと『燃えよドラゴン』のポスター。
名物の「ジュウバーの肉団子(魚香×青山椒)」は川上考案のキラーアイテム。運ばれるなり、たまらず口にすると、ん? 濃厚な中に爽やかな味。そして、すっきりキレがいい。

「実はこの料理は、僕が四川省・成都で食べ歩きをしたときに出会った魚香(ユイシャン)という向こうでは定番のソースありきで考えたんです。ピーシェン豆板醤や朝天唐辛子などを使った酸味、辛味、甘味のあるソースがとてもおいしくて。これを日本でも広めたいと思ったんです。そのためにはポピュラーな肉団子と合わせるのがいいんじゃないかと」

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