野村友里 春夏秋冬 おいしい手帖|蓮根しんじょと菊のお椀 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS facebook-a facebook instagram line twitter youtube

野村友里 春夏秋冬 おいしい手帖|蓮根しんじょと菊のお椀

本誌連載、人気フードディレクター・野村友里さんの『春夏秋冬 おいしい手帖』と連動した動画です。毎月、旬の食材を使った母親から受け継いだ和食のレシピをアーカイブしていきます。

菊は江戸時代から食されている日本のエディブルフラワーです。しゃきしゃきとした印象的な食感と、器の中を華やかに演出する食材として懐石などのハレの料理にたびたび登場します。近年では動脈硬化の元凶となる悪玉コレステロールの抑制に、効果的な成分が含まれていると栄養学的にも注目されるようになりました。

なんといってもユニークなのがその呼び名です。黄色と淡い紫色の菊が食用として流通されていますが、紫色の菊には「もってのほか」という名前もあります。その名前の由来は「食べてみたら思ったよりもおいしかった」「天皇の御紋である菊を食べるとはもってのほかだ」など、諸説さまざま。

通常はおひたし、酢の物、天ぷらなど和食に使われていますが、かすかな苦味を生かしてハーブやレタスなどと一緒にサラダにしても美味です。また、ゆでる時にお湯にお酢をたらせば、さらに鮮やかな色に仕上がって見た目も一層、華やかです。

蓮根しんじょと菊の椀(4人分)

【蓮根しんじょ】
蓮根 150g
まきエビ 8尾(酒 適宜)
銀杏 10個
塩 小さじ1
片栗粉 小さじ1

だし汁 2カップ
薄口醤油 大さじ1
味醂 小さじ1
塩 少々
葛粉 大さじ 1(水 大さじ1)
食用菊 1椀1コ(酢 適宜)
青ユズの皮 少々

作り方

1. 食用菊は、花の芯の部分を持ち、中心を残して花びらをはずす。酢を入れた熱湯でさっとゆで、水に放して水気を絞る。

2. エビは、酒を入れた熱湯で殻つきのまま色よくゆで、ざるにとって流水で冷やす。頭、殻、足、尾を取り除き、約5等分に切る。銀杏は、殻を除き、ひたひたの熱湯に入れ、レードルの底で転がすようにして薄皮をむき、半分に切る。蓮根は、皮をむいて、半量を鬼おろしで、残りをおろし器ですりおろす。

3. 2の蓮根の水気を軽く切り、塩、片栗粉、エビ、銀杏を加え混ぜる。ラップフィルムを広げ、4等分にしたしんじょを丸くまとめて置き、巾着状に絞って形を整える。蒸気の上がった強火の蒸し器で約20分蒸す。

4. 鍋にだし汁を入れて中火にかけ、薄口醤油、味醂、塩、1の食用菊を加えて、分量の水で溶いた葛粉でとろみをつける。

5. 椀に3のしんじょを盛り、4の汁を張って、青ユズの皮を添える。

野村友里

フードディレクター。フードクリエイティブチーム「eatrip」を主宰。長年おもてなし教室を開いていた母の影響で料理の道へ。http://www.babajiji.com

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