コーヒーをフルコースで“魅せる”〈KOFFEE MAMEYA -Kakeru-〉の新たな世界とは? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

コーヒーをフルコースで“魅せる”〈KOFFEE MAMEYA -Kakeru-〉の新たな世界とは?

『カーサ ブルータス』2021年4月号より

今年1月27日にオープンし、連日盛況を博す〈KOFFEE MAMEYA -Kakeru-〉。コース仕立てで提供するという、いわばコーヒー界の “グランメゾン”だ。「日常的なコーヒーを非日常の体験の場に」と語る代表・國友栄一さんに、店に込めた思いを聞いた。

エントランスのテイスティングカウンター。ここで豆の購入やドリンクのテイクアウトが可能。店のコンセプト「×(かける)」を表現したキューブの意匠が美しい。
国内外の優秀な焙煎士とともに店オリジナルのローストやブレンドを開発するなど、コーヒー豆の次世代的セレクトショップとして存在感を放つ表参道の〈KOFFEE MAMEYA〉。

今年1月、その2号店であり、初のカフェ業態として誕生したのが〈KOFFEE MAMEYA -Kakeru-〉だ。メニューに掲げるのは「コーヒーのフルコース」。代表の國友栄一が長く温めていたプランが、コーヒーの街・清澄白河で、満を辞して形となった。
「人々が三ッ星レストランに行ってみたいと思うのは、そこでしか体験し得ない、非日常の時間を過ごせるからだと思うんです。今や街には気軽に利用できるコーヒー店が溢れていますが、次のステップとして、コーヒーの世界にも非日常の体験ができる店があってもいいのではと」と、國友は語る。

確かに、近年コーヒー豆の品質が急速に向上しているからこそ、一流の抽出技術とサービス、空間とで“記憶に残る体験”を提供する店が登場してもいいはず。國友の「コーヒーが、もっとガストロノミー(美食)の世界に近付けたら」という言葉も頷ける。
「この物件との出会いが構想を実現する原動力になった」という築50余年の元倉庫。外観はトタン張りの風情をそのまま残し、硬派なラボの雰囲気に仕上げた。
元倉庫をリノベーションした端正な店内は、まさにバリスタたちの“舞台”だ。天井高約8mという空間に4m×4mのカウンターが設置され、お客がぐるりと囲んだ中央には、黒一色に統一された3つのアイランド=作業台が並ぶ。アイランドはカウンターの高さと合わせ、通常よりも高めの1050mmに設定。そのためバリスタたちの背筋がスッと伸び、立ち振る舞いを美しく見せている。
店舗デザインは表参道店に続き〈14sd〉の林洋介が担当。三木隆真バリスタ(左)とカクテルを手がける図師聡バリスタ(右)の2トップがこの“舞台”を取り仕切る。
店内のチェアはすべて〈E&Y〉のカスタムメイド。ホワイトオークのゆったりとした一人掛けソファで、張り地は焙煎度合いを表現したダーク・ミディアム・ライトの3色に。
よく見るとチェアの背面にはエントランスと同様に「かける」をモチーフにした“キューブ”の意匠が…! 細部まで行き届いた統一感が気持ちいい。
店内奥に3脚だけ置かれたハイスツール。店全体を見渡せる特等席でもある。
“Kakeru(かける)”という店名は、「×焙煎士、×パティシエ、×シェフ…と、その道のプロとのコラボレーションで格別のカップ(一杯)を創り出すことを表しています」(國友)。たとえば《コーヒーマメヤ コース》なら、世界中から届く優れたロースタリーの豆を使い、コールドブリューやハンドドリップ、ラテなど様々な抽出法やお菓子との組み合わせで、表情豊かに変化する味わいが楽しめる。セラミック製の黒のマグや、〈田島硝子〉による黒のグラスなど、店オリジナルの食器もこの“グランメゾン”に欠かせない役者たちだ。

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