京のおやつと箸休め|〈鶴屋𠮷信〉の花のつばらつばら。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

京のおやつと箸休め|〈鶴屋𠮷信〉の花のつばらつばら。

今年の春もちょっと静かな京都。それでも桜は咲き、和菓子店のショーケースの中も春らんまん。最終回は、老舗和菓子司〈鶴屋𠮷信〉の春限定の人気菓子をご紹介する。

もちもち食感の生地で桜色の餡を包んだ《花のつばらつばら》は京都地区とWeb限定販売。1個210円。定番の《つばらつばら》は小倉餡入り。
〈鶴屋𠮷信〉の代表銘菓といえば《京観世》や《柚餅(ゆうもち)》だが、これらに並ぶ人気菓子が、餡を焼皮で包んだ《つばらつばら》。通年販売されているが、この《花のつばらつばら》は春限定で、京都地区とWebのみの販売。和菓子の題材としてよく使われる花の中でもとりわけ日本人が好む桜を彷彿とさせ、桜が終わる4月上旬まで販売される。

素材にこだわり、中の餡は薄紅の桜色に染め上げた備中産白小豆の餡に白小倉を散りばめ、しっとりとした舌ざわりで上品な甘さ。桜の焼印をあしらった焼皮はもち粉を用い、もっちり、しっとり、やわらかな食感。あっさりとした餡とモチモチ生地は絶妙なバランスだ。個包装のパッケージにも桜が描かれ、桜のさまざまな表情をお菓子全体にうつし出している。

“つばらつばら” は万葉集の歌に綴られた言葉で、「しみじみと、心ゆくままに」を意味する。桜の開花を心待ちにしながら、静かに過ごす、今年の春にぴったりのおやつだ。
愛らしい桜を描いた袋入り。箱詰めは5個入りから1,150円〜。
包装紙や袋に描かれた鶴の絵は昭和期に活躍した京都の染色家、皆川月華の作。
伝統をふまえながら時代や嗜好の変化に対応する菓子づくりに励む、享和3年(1803年)創業の老舗。

〈鶴屋𠮷信(つるやよしのぶ)〉

京都市上京区今出川通堀川西入ル(西陣船橋)TEL 075 441 0105。9時〜18時(お休み処・菓遊茶屋は当面の間時短営業で16:30LO)。元旦、水曜不定休。

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