京のおやつと箸休め|〈ENFUSE(エンフューズ)〉の和菓子。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

京のおやつと箸休め|〈ENFUSE(エンフューズ)〉の和菓子。

京都・岡崎の新しい風景を創出する〈京都市京セラ美術館〉。歴史的建造物のリニューアルによってさまざまなハードが更新された。そのひとつが流線型のファサード“ガラス・リボン”にお目見えしたミュージアムカフェ。コレクションを題材としたここだけの和菓子をご紹介する。

月世界をイメージした蒔絵皿に盛って供される「広寒宮」400円とコーヒー600円(税込)。いずれも持ち帰り可能。
2020年9月までは美術館の展覧会予約者のみの利用だったのが、予約をしなくても利用できるようになったカフェ〈エンフューズ〉。地下1階にありながら一面ガラス張りでエントランスに続くなだらかなアプローチと岡崎の街並みを見渡せるミニマルでシンプルな空間だ。

食を通じて京都の文化や魅力に出会える場になるようメニューは京都の食材を中心とした食事やスイーツ、ドリンクなどを充実させ、京都らしさをそこはかとなく感じさせる。さらに、美術鑑賞の体験をより深く印象に残すのがこの和菓子。コレクションルームの作品にちなんだ生菓子を季節ごとに提供し、安政3年(1856年)創業の「京菓子司 金谷正廣」が調製している。

10月からは「コレクションルーム秋期」に展示される京都画壇の重鎮、西山翠嶂(にしやますいしょう)の作品「広寒宮(こうかんきゅう)」にインスピレーションを受けた和菓子が登場。作品は中国の不老不死の神話の舞台となった月世界の宮殿、広寒宮で優雅に舞う天女が描かれた大作で、天女の姿から天女花をモチーフに、不老不死の妙薬とされる山査子(さんざし)を餡に用い、華やかなこなし製の菓子に仕立てている。ドライフルーツの山査子のほのかな酸味と舌ざわりが感じられ、これまでの生菓子にない味わいは抹茶よりもコーヒーがしっくりと合う。

日本美術への見識を深めながら、京菓子の伝統の技、新たな味わいに出会える。
メインエントランスを入った右手にあり、一日中明るく、開放的なカフェ。新しい食シーンを店名に込めている。。美術館の外でもフードやドリンクを楽しめるピクニックプランもスタート。
歴史ある建物をリノベーションし、蘇った美術館。青木淳・西澤徹夫による共同設計。

〈ENFUSE(エンフューズ)〉

京都市左京区岡崎円勝寺町124京都市京セラ美術館内地下1階 TEL 075 751 1010。10:30〜18:30(LO)。月曜(祝日の場合は営業)、年末年始休。

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