スプツニ子!× 西澤知美。東京減点女子医大って一体なに? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

スプツニ子!× 西澤知美。東京減点女子医大って一体なに?

2月8日からNYのギャラリーでスプツニ子!× 西澤知美の新プロジェクトが披露される。その名も〈Tokyo Medical University for Rejected Women〉。東京減点女子医大って一体なに?

大学医学部の一般入試で、女子受験者の得点を一律に減点し合格者数を抑えていたのが発覚し、世界の大手メディアも大きく報じたのは昨年8月のこと。この日本の女性差別問題を背景に、アーティストのスプツニ子!× 西澤知美が設立したのが、東京減点女子医大なる架空の大学だ。

日本の医学界から排他された女子人材を集めた本学では、 日本の医療社会に鋭く問題提起する総長をスプツニ子!が、また組織・仕組みを設計する理事を西澤知美が務める。

本学においては医療手術支援ロボット〈Frida〉を複数人の女子生徒が同時に操作し、日本の医療界が頑なに求め続ける「エリート男性ドクター」を作り上げる。 そしてそのエリート男性ドクターをドローンで世界中の病院に出荷し、出勤させる。 たとえ日本の医療から排他されようとも、自らの能力を発揮し社会に貢献するため、女性たちが男性ドクターを改造し出荷を続けていく様子を皮肉と風刺をこめて作品化するのが、この 『東京減点女子医大』なのである。

なおスプツニ子!は2019年のTEDフェローにも選ばれ、来たる4月にバンクーバーで開催されるTEDでは本学の総長として登壇する。写真の展示として終わらせるだけではなく、グッズなどを通してコミュニティそのものをつくり、イベントや講演会などを通して展開するというから今後も注目しつづけたい。

今回の場所はキャナル・ストリートの〈205 ハドソン・ギャラリー〉。〈アイビーム・ギャラリー〉のオーガナイズによる『Refiguring the Future 』展にて発表される。会場では学校の様子を3点の写真作品として展示するとともに、カタログが配布される。 写真集であるそのカタログは、同時に「大学案内パンフレット」にもなっているとか!
(左)スプツニ子!(右)西澤 知美
(左)スプツニ子!(右)西澤 知美

スプツニ子! 1985年東京都生まれ。東京大学生産技術研究所特任准教授。ロンドン大学インペリアル・カレッジ数学部を卒業後、英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)で修士課程を修了。2013年からマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ助教としてデザイン・フィクション研究室を主宰し、2017年より現職。


西澤 知美 東京生まれ。東京芸術大学大学院先端芸術表現専攻修了。大学、大学院を共に主席で卒業。「美容や医療から考える生命」を題材に、身近な日常風景を様々なメディアによってシミュレーションし、作品を展開させる。

『Sputniko! ×Tomomi Nishizawa ”Tokyo Medical University for Rejected Women”』

〈205 Hudson Gallery「Refiguring the Future」〉
205 Hudson St. New York(入り口はCanal St. between Hudson & Greenwich Sts.)TEL 1 212 772 4991。 13時~18時、土・日・月・火曜休み。入場無料。2019年2月8日~3月31日。