グラフィックデザインで読み解く、『ふうせんいぬティニー』の世界。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

グラフィックデザインで読み解く、『ふうせんいぬティニー』の世界。

本誌から生まれた『ふうせんいぬティニー』。映画と絵本のデザインの秘密を聞きました。

(c)2017 BANDAI/The Bears’ School Movie Project (c)2017 Genki Kawamura & Kenjiro Sano / Tinny Movie Project
本誌の連載から生まれた『ふうせんいぬティニー』は、作・川村元気、絵・佐野研二郎により2012年に構想スタート。構想から5年、映画化が決定し、8月25日に全国公開される。本作のデザインについて原作者の佐野研二郎に話を聞いた。

今回の物語の舞台は雲の上の、風船恐竜たちの世界だ。

「こだわったのは恐竜のデザイン。恐竜というと茶色や緑一色の地味なイメージ。それを大きなスクリーンで映えるようにとイメージして大胆なデザインにしてみた」

カラフルな幾何学模様やパターンをまとった恐竜やその卵は、登場するだけでワクワクさせてくれる。そして、本編以外にも、映画の中に、こだわった部分がある。

「絵本と映画では、めくるスピードや画面との距離が異なるので、あえて表現を分けています。絵本では手描きのようなクラフト感のあるテクスチャーを意識して、わざとこすれた感じやにじみを入れています。一方、映画のアニメーションの中では、色がはっきりと強いほうがいいなと。ただエンドロールでは、グラフィックデザイン特有の遊び心を忍ばせました」

本編とはまた違う、こだわりのジャッキー&ティニーのグラフィックは最後のお楽しみ。席を立たずにしっかり確認するように!

MOVIE’S POINT!
エンドロールのデザイン。

ハンドメイドな質感にこわだる絵本の世界観をそのままに生かしたエンドロールは1枚絵として強いグラフィックデザインに遊び心のある仕掛けを忍ばせ、最後まで目が離せない。

BOOK’S POINT!
卵や恐竜たちの模様。

「何パターン作ったかわからない」と言うほどたくさんの種類が登場するポップなカラー&デザインの卵たち。卵の模様からどんな恐竜が誕生するかを想像するのも面白い。

『ふうせんいぬティニー なんだかふしぎなきょうりゅうのくに!』

ある日、空から落ちてきた卵を拾ったふうせんいぬティニー。卵からふうせんきょうりゅうのあかちゃんが生まれて…。映画化原作の絵本が新登場。1,300円(小社刊)。

『映画くまのがっこう&ふうせんいぬティニー』

絵本&テレビシリーズで人気のキャラクター2作品が同時上映で映画化。配給/東宝映像事業部。8月25日より全国ロードショー。

佐野研二郎

さの けんじろう 『ふうせんいぬティニー』の原作およびすべてのビジュアルを手がける。アートディレクターとしては、《グリーン ダ・カ・ラ》《南アルプスの天然水》などのロゴマーク、パッケージデザイン、TVCMなどの広告デザインで知られる。

AIがあなたにおすすめ

※過去の記事も表示されます