太宰府の神事を新解釈。鹿児島睦が咲かせる梅。

舞台は梅の香りが満ちる、太宰府天満宮。地元・福岡で花開く鹿児島睦の新たな表現とは。

梅をモチーフにした陶器の新作。隣室では大叔父にあたる人間国宝・鹿児島寿蔵の作品も特別出展。

かごしままこと 福岡生まれ。福岡市内のアトリエにて陶器やファブリック、版画等を中心に制作。近年はLAや台北、ロンドンでも個展を開催。空間への壁画制作や国際的なアートプロジェクトへの参加など活動の幅を広げている。

植物や動物をモチーフにした器やオブジェで国内外にファンを持つ鹿児島睦。現在、福岡県の2会場で同時開催中の彼の作品展から、太宰府天満宮の神事「曲水の宴」の新解釈ともいえる『造形展』について話を聞いた。

Q なぜ2会場、同時開催に?

東京や海外での活動が増え、地元・福岡で作品展の機会や見せ方を探っていたんです。そこに〈太宰府天満宮〉と〈三菱地所アルティアム〉からほぼ同時に展示会のお話をいただいて。2会場なら図案と造形の特徴を際立たせた作品展ができ、平面のものが立体になったときのギャップや面白さを感じていただけると思ったんです。

Q 太宰府の展示では何を?

「曲水の宴」は境内の梅林の中で開かれる雅やかな神事。訪れた人は遠くからこれを見物します。そこで、誰もが梅の木々の間を自由に回遊できる空間をつくることにしました。メインは積層段ボールによる高さ約2Mの梅。ほかに菅原道真公をこの地にお運びした牛がモチーフのオブジェも展示します。陶器の梅(写真右下)は、展示について模索する中で偶然できた作品。フリーハンドから生まれた立体が面白くて、これを大きくするという方向性が固まりました。

菅原道真公を慕い京都から飛んできたといわれる御神木の「飛梅」をはじめ、境内には約6,000本の梅が咲き誇る。