まるで小説のようなアスティエのパリ本。

シンプルな装丁は海外の小説のよう。持って歩きたくなるガイドブックができました。

小口の金色が眩しい贅沢なデザイン。柔らかな紙質で、古本のようにしっくりと手に馴染む。紹介文もユーモアたっぷりで、その店がある道の雰囲気やパリジャンにとってどんな存在なのかが物語のように綴られている。

エスプリの効いた白い陶器が人気のパリ生まれのブランド〈アスティエ・ド・ヴィラット〉。そのデザイナーであるブノワ・アスティエ・ド・ヴィラットとイヴァン・ぺリコリがパリのガイドブックを執筆。フランス語版、英語版に続いて、日本語版も完成した。

見た目はまるで海外小説。文字のみの装丁で、背表紙以外の小口をすべて金に塗った贅沢なデザイン。中は全編モノクロで、しかも活版印刷で刷られているという。

「フランス語版も英語版も活版にしたので日本語版も! とトライしたんだ」と二人。しかし、アルファベットに比べ、日本語の文字は3000種類を超える膨大な量。「そのことには本当に驚いたよ。しかも、日本の印刷所の職人はそれを手作業で組んでくれたんだ。予想以上に時間がかかってしまったけど、出来栄えには大満足さ」

カフェやレストランに加え、歯医者や弁護士、薪を買うための店も紹介されていて、パリの暮らしにも役立つ一冊。ロマンチックな文章は小説としても楽しめそうだ。

タイトルは「私のパリ生活」。レストランや美術館のほか、腕の良い配管工事人やマッサージ師など、パリジャンの暮らしに密着した400スポットを紹介。『MA VIE A PARIS』8,000円(H.P.DECO TEL 03 3406 0313)。