深澤直人が、金沢21世紀美術館『工芸とデザインの境目』展に込めた思い。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

深澤直人が、金沢21世紀美術館『工芸とデザインの境目』展に込めた思い。

金沢21世紀美術館で、デザイナーの深澤直人がディレクションした『工芸とデザインの境目』展がスタート。その意図や展覧会の目指すところを、深澤さんに尋ねました。

プロダクトデザイナーの深澤直人。2012年に日本民藝館館長に就任した。
日本で最も工芸の盛んな都市のひとつ、金沢。2020年を目処に〈国立近代美術館工芸館〉の移転が決まり、来年1月には『世界工芸トリエンナーレ』が開催されるなど、この街では改めて“工芸”がホットなテーマになっている。そんなタイミングで、〈金沢21世紀美術館〉の『工芸とデザインの境目』展がオープニングを迎えた。監修したのは、最近はアメリカのハーマンミラーから家具を発表するなど世界的に活躍するプロダクトデザイナーで、日本民藝館館長という肩書も持つ深澤直人。工芸とデザインという2つの分野に深くかかわる彼は、どんな思いでこの展覧会を手がけたのだろうか。
工芸とデザインの間に1本の線を引き、左は工芸、右はデザインとした。中央に見えるのは、陶土を練る際の菊練りと呼ばれる状態(左)と3Dプリンター(右)。
Q 深澤さんは、以前からデザインと工芸の境目について考える機会があったのでしょうか。

A 日本民藝館の館長になってから、人から尋ねられることが増えて、あらためて自然に考えるようになりました。優れた民芸を見る機会が増え、インスパイアされる場合も当然あります。つまりは2つのジャンルをまたいでいるので、金沢21世紀美術館館長の秋元雄史氏が自分に声をかけたんでしょうね。

ただし金沢にはさまざまな工芸があり、金沢らしい雅な工芸文化も脈々と存在していますが、それは生活から乖離していて僕が考えてもあまり意味はない。そうでないところで、工芸とデザインが寄り添ったり、尊敬し合うような状況があるのです。いろいろとややこしいテーマなので、真ん中に1本の線を引いて真っ二つにすると、クリアになってくると考えました。線の左側に行くほど工芸的で、右側はデザイン的ということです。
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