土田貴宏の東京デザインジャーナル|「そばにいる工芸」展に見る、今を生きる工芸。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS facebook-a facebook instagram line twitter youtube

土田貴宏の東京デザインジャーナル|「そばにいる工芸」展に見る、今を生きる工芸。

6人の気鋭の工芸作家が参加した「そばにいる工芸」展は、森岡書店の森岡督行さんがキュレーター役を務めた。それぞれの個性が交錯するこの展覧会は、デザインの未来を照らしているようにも見える。

「そばにいる工芸」展のメインの展示室。作家ごとの作品を並べたほぼ同じ高さの展示台を壁際に配置し、作品同士が対峙するような構成にした。
銀座の資生堂ギャラリーで開催中の「そばにいる工芸」展は、工芸の“今”を感じる展覧会だ。会場には、現在の視点で選ばれた6人の作家の作品が並ぶ。その魅力は現代の多くの人々を惹きつけ、そばに置いて使いたいと思わせる。こうしたものと人との関係は、日本の工芸が脈々と発展してきた礎だったに違いない。
飛松弘隆(飛松陶器)の陶磁器のペンダントライトは、森岡書店銀座店の開店時から使われている。
この展覧会に出品しているのは、鎌田奈穂(金工)、川端健夫(木工)、飛松弘隆(陶磁器)、ハタノワタル(和紙)、ピーター・アイビー(ガラス)、吉村和美(陶芸)という6人の工芸作家。資生堂ギャラリーは1919年の創設当初から時流をとらえた工芸の展覧会を行ってきたが、今回は森岡書店を経営する森岡督行の協力のもと作家を選出し、彼らの新作を中心に展覧会を構成した。「形と色という2つの要素から観てもらう会場構成のイメージが最初にあったんです」と森岡は話す。形が印象的な作家としてピーター・アイビーや鎌田奈穂らが、色彩に特徴のある作家として吉村和美やハタノワタルが選ばれた。また作家の思いと結びついたストーリーが、作品に反映されていることも重視された。