本物の城に泊まる!? 一日一組の“キャッスルステイ”が話題です。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

本物の城に泊まる!? 一日一組の“キャッスルステイ”が話題です。

長崎県の北西、南北に細長い形をした平戸島と大小約40の島々から成る平戸市。今年4月、1日1組限定で宿泊できる城として〈平戸城 懐柔櫓〉がオープンした。通年、宿泊施設として利用できる城は日本で唯一。

●日本100名城初の常設宿泊施設になった平戸城。

平戸までは長崎市内から車で約2時間、本土から平戸大橋を渡ると平戸島がある。島の中心部、平戸瀬戸を見下ろす高台に立つのが平戸城だ。

古くからヨーロッパ諸国との貿易港として平戸は重要な役割を担ってきた。フランシスコ・ザビエルが長崎で最初に布教をした場所であり、17世紀初めに西洋貿易を日本で最初にスタートして栄えた地でもある。

1704年に着工し14年をかけて落成した平戸城は、明治の廃城令により廃城。1962年に、現在の姿の天守閣と4つの櫓が復元した。その後、平成30年から3年に渡って行われた大規模改修により、櫓のひとつである「懐柔櫓」が日本100名城初の常設宿泊施設へと生まれ変わった。
1階のリビングダイニング。畳スペースもある。ここでの時間を心ゆくまで満喫できるようにと、テレビや時計をあえて置いていない。
2階はベッドルーム。窓から見える、天守閣や平戸瀬戸の風景も素敵。
琳派の画家、小松孝英が描き下ろした壁画。日本のアゲハ蝶の中では最大級の、ナガサキアゲハを中心に100匹の蝶が色鮮やかに描かれている。
光の角度により色合いが変化する三層塗りの壁。
設計を担当したのは、〈アトリエ・天工人〉。これまでに、奄美大島のリゾートヴィラ〈ネストアット奄美ビーチヴィラ〉や、喜界島のゲストハウス〈coconedoco喜界島〉など、宿泊施設や商業施設などを手がけるクリエイティブな設計集団だ。

白い外壁と瓦屋根に鯱を飾った威風堂々とした外観はまさに城そのもの、扉の中はモダンで瀟洒な空間に。既存の2階建て躯体はそのまま活用して耐震補強を施した。1階は、天井高3メートルの開放的なリビングダイニングルームとバスルーム。リビングの一角に畳敷きの和のスペースもある。2階は、ダブルサイズのベッドが並ぶベッドルームで、三方向に窓を設けてある。自然光や照明の光の加減で表情が変化する、金箔調特殊塗装塗装の壁を、九州出身の琳派の画家・小松孝英が描き下ろした、蝶、桜、梅が彩る。
三面ガラス張りのバスルーム。湯舟につかると浮かんでいるような気分を味わえる。
建物の横にあるデッキスペース。天候によっては朝食を食べたり、多目的な用途に使える。平戸瀬戸や平戸大橋の風景が見える。
平戸港から平戸城を見上げた風景。
バスルームは今回増設したもので、外観の印象を変えないように3面ガラス張りに。海にせり出すような造りで、平戸瀬戸を見渡すことができる絶好の展望スペースだ。湯舟や床には諫早の御影石を用いている。また、建物に隣接して広いウッドスペースが設けてあり、思い思いの時間をここで過ごせる。夕暮れの風景を眺めたり、ヨガやストレッチをしたりと、のんびりとした島時間を体感できる場だ。

食事は、朝食、夕食ともにオプション。ホテルオークラ福岡やパリの五つ星ホテルなどで研鑽を積んだシェフが、平戸の新鮮な海の幸をベースにした創作コースでもてなしてくれる。ほかに、茶道や座禅などの体験プログラムなどの用意もある。

外界とは切り離された完全なプライベート空間で、時空を超え江戸時代へと思いを馳せ、非日常の時間を過ごしてみてはいかがだろう。

〈平戸城キャッスルステイ 懐柔櫓〉

長崎県平戸市岩の上町1446。問い合わせ/狼煙 info@noroshi.org 宿泊料金/1室1泊600,000円(最大5名)、食事は別料金(朝食1名5,000円、夕食1名40,000円)。

会員プログラム

登録者数12,000人突破!

建築家のアトリエ見学/名作家具プレゼント/限定メールマガジン…すべて無料。

建築家のアトリエ見学に、名作家具プレゼントも。

いますぐ登録!