江戸時代から続く香川漆器で、日常の食卓を彩る。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

江戸時代から続く香川漆器で、日常の食卓を彩る。

200年近い歴史を持つ香川漆器。その隆盛には、高松出身のひとりの漆工職人が独自の漆芸技法を確立したことにはじまります。

朱漆と黒漆のシンプルなうつわは、香川漆器ならではの魅力が引き立つデザイン。

象谷塗(ぞうこくぬり)の椀。象谷塗とは、漆の塗りを繰り返した木地に、水辺の植物・真菰(まこも)の粉をまいて仕上げたもの。独特の陰影が特徴だ。
現代的なデザインの丸重。
香川漆器は、香川漆器の祖といわれる漆工職人、玉楮象谷(たまかじ ぞうこく)が存清(ぞんせい)、彫漆(ちょうしつ)などの技法、中国南方・東南アジア伝来の籃胎蒟醤(らんたいきんま)の技法を習得し、独自の漆技法として確立したことに始まる。そこに後藤太平が始めた朱の濃淡で表現する後藤塗と象谷塗を含めた「香川の五技法」によってつくられた香川漆器は、国の伝統工芸品に指定され、現在でも香川県内で多く生産されている。

日々の食器のほか、タンスや座卓といった身近な家具などにも使われ、庶民の普段の生活の一部として長く親しまれてきた香川の漆芸。1954年には香川漆器の技法を保存し、後継者の育成と技術の向上を目的として香川県漆芸研究所が誕生し、今に続く。

香川漆器は、現代の私たちの暮らしにも取り入れやすい。使い込むことで美しいツヤが出て、経年変化が楽しめる香川漆器。ぜひ機会があったら、手に取ってみてほしい。

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