独占インタビュー:《macOS Big Sur》の秘密。「喜びのある体験」を目指して | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

独占インタビュー:《macOS Big Sur》の秘密。「喜びのある体験」を目指して

世界中のクリエイターが愛用する、Macが今秋大きく様変わりする。新しい《macOS Big Sur》(ビッグ・サー)は、アイコン1つ1つやウィンドウの形状まで全面的に見直されている。これを監督したのは、ヒューマンインターフェースデザイン担当の副社長、アラン・ダイ。彼に新しいmacOSが目指した方向やアップルにおけるクリエイティブ・ワークの秘密を聞いた。

ヒューマンインターフェースデザイン担当の副社長、アラン・ダイ。
アップルの今後の方向性を指し示すイベント、WWDCは、今回はストリーミング配信という形で行われた。iPhone、iPad、Apple Watch、Apple TVと多くの製品を持つアップルだが今回のイベントの主役はMac。特にMacの頭脳とも言えるプロセッサーがインテル社の汎用製品から、アップル純正の独自開発のものに切り替わるというニュースは大きな話題となった。一方、OSにも大きな変更が加えられる。2001年以来、10番目のバージョンの意味する「Mac OS X」という名前で親しまれてきたが、今秋リリースの《macOS Big Sur》(ビッグ・サー)はバージョン11となり「X」の文字も無くなる。それに合わせて、アイコン1つ1つやウィンドウの形状まで全面的に見直された。今回、独占インタビューをしたアラン・ダイは、このMacの顔とも言えるOSの再デザインを担当した人物だ。

2006年にアップル社に入社して以来、昨年、アップルを去った前チーフ・デザイン・オフィサー、ジョナサン・アイブの右腕として活躍してきた。2013年に登場したiOS 7のデザインなどを手掛けたことで有名で、この年から今に至るまでヒューマンインターフェース担当の副社長という役職に就いている。
WWDCの基調講演で上映されたアラン・ダイのインタビュー映像。
「我々の役割はユーザーが、ソフトウェアを通して得る体験のすべてをデザインすることです。iPhoneやMacはもちろん、iPadやApple Watchを含むすべてのアップル製品を監督します。画面表示や操作感はもちろんですが、それだけに止まらず、そもそもどんな役割を果たし、どう機能すべきかも含め、体験のすべてを考えています」

PCやスマートフォンなどで外観のデザインと等しく重要なのが、使用中に視界を埋める画面上の表示、つまりOSのデザイン(ヒューマンインターフェース)だ。そういう意味では、ダイのチームの仕事はアップルとそのユーザーを最も密接に結びつける接点のデザインと言える。そのヒューマンインターフェース部門にとって、今年最大の仕事がmacOSの外観を根本的に見直した《macOS Big Sur》のデザインだった。

AIがあなたにおすすめ

※過去の記事も表示されます