DESIGN
あの人のうつわとレシピ|山本千織|漆の二段重と白魚と花山葵のごはん。
『カーサ ブルータス』2020年5月号より本誌
June 9, 2020 | Design, Food | MY FAVORITE | photo_Satoshi Nagare text_Chizuru Atsuta editor_Tami Okano
料理家や料理上手のクリエイターが大切にしているうつわ。そんなとっておきの一枚に合うとっておきの料理を、料理人の山本千織さんに教えてもらいました。
組み合わせの妙を楽しむ具材で “チオベン” の世界観を表現する弁当箱。
料理人の山本千織さんが手がける “チオベン” は、斬新な味わいと見た目の美しさが同居する、人気のお弁当。職業柄、日頃から “使える箱” を追求している山本さんの今のベストは数年前に出会った〈輪島キリモト〉の弁当箱だ。
「以前はレシピから箱を考えていましたが、初めて『この箱に入れてみたい!』と思いました」
実際に使ってみると、使い勝手の良さに加えて、お弁当がより美しく見える秘訣がわかった。
「お弁当箱を囲う数mmの縁がしっかりある。実はこのエッジが写真のフレームのような役割をしてくれて見た目の美しさを引き立ててくれるんです」
「以前はレシピから箱を考えていましたが、初めて『この箱に入れてみたい!』と思いました」
実際に使ってみると、使い勝手の良さに加えて、お弁当がより美しく見える秘訣がわかった。
「お弁当箱を囲う数mmの縁がしっかりある。実はこのエッジが写真のフレームのような役割をしてくれて見た目の美しさを引き立ててくれるんです」
弁当づくりで意識していることは栄養のバランスと彩り、そして具材にバリエーションがあること。
「なるべく水気が少ないもの、煮物は煮詰めて汁気を拭き取って入れるのがきれいなお弁当を作るコツ。揚げ物などの固形ものもあるとアクセントになっていいですね。彩りに役立つのは白い部分のある緑の野菜。蓋を開ける瞬間のワクワク感も大事にしたい」
小さな空間で料理を素敵に演出する弁当箱。彼女にとっては仕事のできる相棒のような存在だ。
「なるべく水気が少ないもの、煮物は煮詰めて汁気を拭き取って入れるのがきれいなお弁当を作るコツ。揚げ物などの固形ものもあるとアクセントになっていいですね。彩りに役立つのは白い部分のある緑の野菜。蓋を開ける瞬間のワクワク感も大事にしたい」
小さな空間で料理を素敵に演出する弁当箱。彼女にとっては仕事のできる相棒のような存在だ。
山本千織
やまもとちおり 北海道生まれ。札幌で飲食店を経験後、2011年に東京・代々木上原で弁当販売店〈chioben(チオベン)〉をスタート。ロケ弁として芸能人からも人気が高く、「忘れられない味」と評判に。上京したときに知り合いのバーで昼間に定食を出すことになり、食器代わりに弁当箱を使っていたのがお弁当の原点。