初夏に映える小澄正雄の色ガラス展。
紺よりもさらに濃く深い藍、日本伝統の搗色(かちいろ)などの色ガラスを中心とした展覧会が、三重県伊賀市にある〈gallery yamahon〉にて開催。実店舗のオープン前にオンライン展示が5月23日午前0時よりスタートする。
「これまで透明ガラスをずっと追求していましたが、2年前から色について構想しはじめました。古九谷様式にあるような青、茶、緑、黄、赤のような色が出せないかと、昨年、色ガラスを溶かすためだけの窯を作りました。粉をまぶして色を出す一般的な方法ではなく、より深い色を出す、芯まで色の入ったガラスを作るためです」(小澄正雄)
今回の展示で中心となるのは、紺よりもさらに濃い搗色(かちいろ)。古来日本からある紺色の一種だが、ガラスの薄さゆえにその深みのある藍色はかすかな光の中で黒にも紫にも見えてくる。
「言葉で表現するのは難しいのですが、どれも僕が考える“形”を突き詰めました。今まで作った形も新たな型を作り、細かくアップデートしています。今回は6割くらいが新しい形になっているのではないでしょうか」(小澄)
小澄正雄展「色ガラス」
〈gallery yamahon〉三重県伊賀市丸柱1650。TEL 0595 44 1911。5月23日〜6月7日。11時〜17時30分。火曜休。オンラインストア https://shop.gallery-yamahon.com の先行展示は5月23日0時よりスタート。
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小澄正雄
こずみまさお 1979年熊本県生まれ。2001年富山ガラス造形研究所卒業、2005年から富山県にて制作を開始。2015年岐阜県に移住し、制作を行っている。