未来をよりよく生きるヒントを探る〈未来と芸術展〉。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

未来をよりよく生きるヒントを探る〈未来と芸術展〉。

AIやバイオ技術、ロボット工学、ARなど最先端のテクノロジーによって生まれたアートやプロダクト、建築などの作品を通して、近未来の都市や環境、人間のあり方を考える展覧会が、森美術館ではじまった。

エコ・ロジック・スタジオ《H.O.R.T.U.S. XL アスタキサンチン g》2019年 (c) NAARO
日々、急速な進歩を遂げるテクノロジーは、私たちの生活にさまざまな変化をもたらしている。近い将来、AIやロボット技術の革新により、人間は労働から解放されると言われ、ブロックチェーン技術の発達は、社会システムに新たな信用と価値を作り出し、バイオ技術の革新は先端医療や地球環境問題、食料問題に大きな影響を与えるだろう。次々と問題を解決しているように思える技術の発展は、同時にさまざまな疑問を浮かび上がらせる。人類の知能を超えたAIが社会を支配する日はくるのか? 人間の身体機能が拡張することで生態系の影響はどれほどあるのか? 寿命を伸ばし続けることが生命倫理をおびやかすことにはならないか? 今回の展示では、AIやバイオ技術、ロボット工学、ARなど最先端テクノロジーやそれらの影響を受けた現代美術や建築、デザインなどジャンルを横断して、そう遠くない未来、20、30年後の人間像や都市のありかたについて問いかける。
ビャルケ・インゲルス・グループ《オーシャニクス・シティ》2019年
WOHA《オアシア・ホテル・ダウンタウン》2016年 photo_Patrick Bingham-Hall
会場は5つのセクションで構成。衣服や家具、照明や食べ物など近未来の生活をイメージしたコーナーでは、最先端テクノロジーによって誕生するデザインやプロダクトを紹介し、近未来のライフスタイルをリアルに提示する。「バイオ・アトリエ」と名付けられたアートの実験室では、ゴッホが自分で切り落としたとされる左耳をバイオ技術で再現した作品が登場。身体の再現によって派生する生命倫理について考えさせられるコーナーだ。最終セクションでは、人間や生命、幸福の定義を再考する。根源的な問いに対峙することによって、よりよい未来に向かうためにどうすべきかを考える機会となりそうだ。
ディムート・シュトレーベ《シュガーベイブ》2014年〜。
ヴァンサン・フルニエ《マン・マシン》2009〜2017年。
アギ・ヘインズ《体温調整皮膚形成手術》(「変容」シリーズより)2013年。
長谷川愛《シェアード・ベイビー》2011年。
ディムート・シュトレーベ《シュガーベイブ》2014年〜。
ヴァンサン・フルニエ《マン・マシン》2009〜2017年。
アギ・ヘインズ《体温調整皮膚形成手術》(「変容」シリーズより)2013年。
長谷川愛《シェアード・ベイビー》2011年。

『未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命─人は明日どう生きるのか』

〈森美術館〉
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階 TEL 03 5777 8600。10時〜22時(火曜のみ〜17時)ただし、11月19日、12月31日、2月11日は22時まで。2019年11月19日〜2020年3月29日。一般1,800円。