三谷龍二の白漆展@ミナ ペルホネン エラヴァ I|輪湖雅江の器とごはん | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

三谷龍二の白漆展@ミナ ペルホネン エラヴァ I|輪湖雅江の器とごはん

器は料理を盛ってこそ! ということで、人気作家の最新作を発表する個展に合わせて、作家本人に料理も作ってもらっちゃおう…という無茶ぶり企画第2回目。馬喰町にオープンしたばかりの〈minä perhonen elävä I〉で白漆の器展 『白ノ日』を開催する木工デザイナーの三谷龍二が暮らす松本の家にうかがいました。

松本に自宅とアトリエを構える人気木工デザイナー、三谷龍二の「器とごはん」。右/白漆300皿×タケノコのオーブン焼き。中/白漆240浅鉢×ピーマンとじゃこ炒め。左/HAKUBOKU 八寸隅丸四方皿×アオサノリ入り卵焼き。レシピは後半でご紹介!
4月20日から始まる東京・馬喰町〈minä perhonen elävä (エラヴァ) I〉の個展で展示する器。上/山桜に白漆を塗ったリム皿3サイズ。白漆180オードブル皿(φ18×h2.2cm)15,000円、白漆210Dish(φ21×H2.2cm)17,000円、白漆270ミート皿(φ27×H2.5cm)22,000円。右/白漆300皿(φ30×h3.6cm・山桜)、30,000円。左下/HAKUBOKU八寸隅丸四方皿(24×24×h3.5cm・ブラックウォールナットに拭き漆仕上げ)25,000円。展覧会情報は文末に。
松本に自宅とアトリエを構える人気木工デザイナー、三谷龍二の「器とごはん」。右/白漆300皿×タケノコのオーブン焼き。中/白漆240浅鉢×ピーマンとじゃこ炒め。左/HAKUBOKU 八寸隅丸四方皿×アオサノリ入り卵焼き。レシピは後半でご紹介!
4月20日から始まる東京・馬喰町〈minä perhonen elävä (エラヴァ) I〉の個展で展示する器。上/山桜に白漆を塗ったリム皿3サイズ。白漆180オードブル皿(φ18×h2.2cm)15,000円、白漆210Dish(φ21×H2.2cm)17,000円、白漆270ミート皿(φ27×H2.5cm)22,000円。右/白漆300皿(φ30×h3.6cm・山桜)、30,000円。左下/HAKUBOKU八寸隅丸四方皿(24×24×h3.5cm・ブラックウォールナットに拭き漆仕上げ)25,000円。展覧会情報は文末に。
「白い器が好き」という人は多い。ぽってり温かい粉引の白も、凜とした白磁の白もそれぞれ魅力的な味わいに満ちている。でも、今回紹介するのは「白漆」の器。木の皿や鉢を白い漆で仕上げた器である。「白漆の器はとにかく “しっくりくる” んですよ、緑の野菜でもパンでも餃子でも。赤い漆ほどかしこまらず、手入れもラクだから気負わずに普段使いできる。使い込むといいツヤが出るし、白がだんだん際立ってくる様子も本当にいいんです」

そう話すのは、木の器やカトラリーで知られる木工デザイナー、三谷龍二。松本のリンゴ畑のそばに家とアトリエを構えて38年。器好きなら誰もが知る「行列のできる作家」の先駆けで、いまも新作を手に入れるのは至難の業だ。彼の白漆の器に焦点を当てた展示が、馬喰町の〈minä perhonen elävä I〉で開催される。

「今日はいろんな白漆の皿に料理を盛ろうかな。数年使い続けた器がどんな表情になるのかもお見せしましょう」
三谷が作り続けるのは、陶磁器のようにフツウの感覚で使える木の器やカトラリー。1983年ごろから「日常生活に根ざした木の食器を」と手がけ始め、やがてそれらは手仕事ブーム、うつわブームの先がけとなった。
家のそばにはリンゴ畑。春になると窓からの眺めは可憐な白い花でいっぱいになる。
木の美しさを生かしながら、素朴になりすぎず洗練されているのが三谷作品の魅力。バターケースに代表される蓋モノは常に売り切れの人気商品。
三谷が作り続けるのは、陶磁器のようにフツウの感覚で使える木の器やカトラリー。1983年ごろから「日常生活に根ざした木の食器を」と手がけ始め、やがてそれらは手仕事ブーム、うつわブームの先がけとなった。
家のそばにはリンゴ畑。春になると窓からの眺めは可憐な白い花でいっぱいになる。
木の美しさを生かしながら、素朴になりすぎず洗練されているのが三谷作品の魅力。バターケースに代表される蓋モノは常に売り切れの人気商品。
三谷の出身地は福井県。高校生のころから現代美術が好きで、1970年代にはアンダーグラウンド系の劇団に入ってポスターなども制作していたという。辞めた後は京都、福井、金沢、東京などを転々とし、やがて松本の職業訓練校木工科で家具づくりを学んだのをきっかけに、木工の道へ。1981年に松本市内で工房「PERSONA STUDIO」をスタートし、1980年代なかばから暮らしの中で使うもの──木の器やバターケースや木のスプーンを作り出した。三谷の代名詞にもなっているオイルフィニッシュの器から始まり、4月の個展に出す漆仕上げの器をつくるようになったのは、1990年代に入ってから。

「人の暮らしの原型のようなものづくりから始めたかった」と三谷は言う。「“ゆっくりと、ていねいに” 暮らしたい」と著書にも書いている。「丁寧に暮らす」というフレーズは、2019年の今だとなんだか軽くも聞こえるけれど、バブル期の’80年代とあらば話は違う。そう思ってものづくりを始めたことに凄みを感じるし、だから三谷がつくる「日常の器」には嘘っぽさが微塵もない。