【新連載】余宮隆展@千鳥|輪湖雅江の器とごはん | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

【新連載】余宮隆展@千鳥|輪湖雅江の器とごはん

器は料理を盛ってこそ! ということで、人気作家の最新作を発表する個展に合わせて、作家本人に料理も作ってもらっちゃおう…という無茶ぶり企画が始まります。

熊本・天草の陶芸家、余宮隆がつくった「器とごはん」。左上/〈飴釉掛分六寸ペンネボウル〉×お芋とチキンのサラダ、右上/〈刷毛目だるま碗〉×めかぶポン酢和え、右/〈鉄絵ペンネボウル〉×白菜漬け、右下/〈飴釉掛分八弁向付〉×鯛のお造り、左下/〈鉄釉木の葉皿〉×鯛の塩焼き。レシピは後半でご紹介!
3月30日から始まる東京・水道橋〈千鳥〉の個展で展示する器。左上/飴釉掛分六寸ペンネボウル(φ18cm)15,000円、右上/刷毛目だるま碗4,000円、右/鉄絵ペンネボウル8,000円、右下/飴釉掛分八弁向付4,500円、左下/鉄釉木の葉皿(M)10,000円。
熊本・天草の陶芸家、余宮隆がつくった「器とごはん」。左上/〈飴釉掛分六寸ペンネボウル〉×お芋とチキンのサラダ、右上/〈刷毛目だるま碗〉×めかぶポン酢和え、右/〈鉄絵ペンネボウル〉×白菜漬け、右下/〈飴釉掛分八弁向付〉×鯛のお造り、左下/〈鉄釉木の葉皿〉×鯛の塩焼き。レシピは後半でご紹介!
3月30日から始まる東京・水道橋〈千鳥〉の個展で展示する器。左上/飴釉掛分六寸ペンネボウル(φ18cm)15,000円、右上/刷毛目だるま碗4,000円、右/鉄絵ペンネボウル8,000円、右下/飴釉掛分八弁向付4,500円、左下/鉄釉木の葉皿(M)10,000円。
「器は、料理を盛った時にいちばん美しく見えるのがいい。器をつくる時も料理から発想することが多いです。だってね、夢の中に、まだつくってもいない器が現れることもあるんですよ。しかも、すでに料理が盛られた状態で」

それほどまでに料理好きな陶芸家・余宮隆を訪ね、福岡から飛行機で35分の熊本県天草へ。天草は大小120余の島々からなるのどかな諸島。その本島北部に建つ江戸時代末期の日本家屋が、余宮の工房だ。昔話みたいな景色が広がる美しい土地で、登り窯、電気炉、ガス窯を駆使して陶器を焼いている。

「福岡の建築専門学校に通っていた時、たまたま古唐津の茶碗を見て “これをつくりたい…” とドキドキしたのがきっかけでした」。そう話す余宮が弟子入りしたのは、唐津の名窯〈隆太窯〉の中里隆。うつわファンならだれもが知る唐津焼の巨匠であり、料理名人としても有名だ。そんな師匠の下で3年ほど器と料理を学び、天草でも7年間修業したのち2004年に独立した。
イルカウォッチングで知られる天草市五和町。「手を入れずに残っている建物としては、この辺りでいちばん古い」という日本家屋を、11年ほど前から工房として使っている。
古い建具もガラスもそのまま。屋号は「耕雲亭(こううんてい)」。
庭には犬や羊など陶器のオブジェ。「自分の焼き物がわからなかった時期、こんなのばっかり作ってました。苔が生えて完成した感じですね」
広間の神棚には天草の注連縄飾り。古い注連縄はそのまま、毎年新しい注連縄を重ねて飾る。
イルカウォッチングで知られる天草市五和町。「手を入れずに残っている建物としては、この辺りでいちばん古い」という日本家屋を、11年ほど前から工房として使っている。
古い建具もガラスもそのまま。屋号は「耕雲亭(こううんてい)」。
庭には犬や羊など陶器のオブジェ。「自分の焼き物がわからなかった時期、こんなのばっかり作ってました。苔が生えて完成した感じですね」
広間の神棚には天草の注連縄飾り。古い注連縄はそのまま、毎年新しい注連縄を重ねて飾る。
「唐津焼に憧れて弟子入りしたものの、いくら焼いても何度挑戦しても唐津焼にならない。どこの国のものかわからないような器しか焼けないんです。もうこれが自分の個性でいいや…!と、わりと早い時点で開き直りました」

人をドキドキさせるもの、時代がかったようなものが持っている雰囲気が好き。

「この江戸時代の日本家屋もそうですね。この空間が好きすぎて、ちょっとした古民家風の旅館に泊まってもあんまりドキドキしない。……今、ドキドキすることですか? 窯出しする時かなあ。夜通し焼き続けた翌朝、早起きしてどんなふうに焼きあがっているか見る瞬間はワクワクします」
登り窯は有田の窯職人がつくったもの。江戸時代の磁器を焼く窯を再現したのだという。釉薬のまわり方を調整しやすいつくりで、陶器も磁器も焼ける。薪はカシとヒノキ。
出したい釉薬の色や質感によってガス窯や電気炉も使う。
北向きの光が心地いい工房。余宮は主にろくろで成形。
工房の外には釉薬が入ったバケツがずらり。「昔は身近な石と灰を混ぜて釉薬をつくっていたそうです。僕も、天草の海でいい色の石を拾って持ち帰り、こすって焼いて顔料にすることがあります」
工房には焼成前の作品もたくさん。鎬(しのぎ=表面を削って縞をつける装飾方法)の器は余宮の定番。
登り窯は有田の窯職人がつくったもの。江戸時代の磁器を焼く窯を再現したのだという。釉薬のまわり方を調整しやすいつくりで、陶器も磁器も焼ける。薪はカシとヒノキ。
出したい釉薬の色や質感によってガス窯や電気炉も使う。
北向きの光が心地いい工房。余宮は主にろくろで成形。
工房の外には釉薬が入ったバケツがずらり。「昔は身近な石と灰を混ぜて釉薬をつくっていたそうです。僕も、天草の海でいい色の石を拾って持ち帰り、こすって焼いて顔料にすることがあります」
工房には焼成前の作品もたくさん。鎬(しのぎ=表面を削って縞をつける装飾方法)の器は余宮の定番。