世界で見つけた愉快なウェス・アンダーソンの風景。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

世界で見つけた愉快なウェス・アンダーソンの風景。

『カーサ ブルータス』2021年1月号より

「ウェス・アンダーソンっぽい」写真を投稿する人気インスタコミュニティが、楽しい本になりました。

神秘的なインドのピチョーラー湖。19世紀、王に騙され、湖で非業の死を遂げた女綱渡り師の呪いは今も続く…。photo_Lucas Dedrick
左右ぴったり対称、レトロなパステルカラー、偶然が生んだ奇跡の一瞬。そんな風景を前に「これウェス・アンダーソンぽいよね」とつい口にすることってあるのでは? 「狙ったわけではないがウェス・アンダーソン映画に出てきそうな」景色や建物の写真を投稿するインスタグラム・コミュニティが、〈アクシデンタリー・ウェス・アンダーソン〉(AWA)だ。フォロワーの数、実に120万人!

AWAではフォロワーを「冒険者」と呼ぶ。現実の風景にアンダーソン監督の美学を見出すだけではなく、場所の意外な由来や逸話を調べては、冒険者たち同士で分かち合う、活発なコミュニティだ。AWAは10月になんとアンダーソン監督公認で書籍化を遂げ、12月には待望の日本語版もリリースする。創設者ワリー・コーヴァルにさっそく話を聞いた。
中で数時間、整備にあたった作業員。外に出ると数分しか経っていない!? 時空が歪む歩行者トンネルで知られるタウンホール。英国。photo_Steven Maddison
アンダーソン監督のお気に入り! 公園内のパンケーキ屋台。クロアチア。photo_Cathy Tideswell
Q カーサ読者にはAWAをフォローする「冒険者」も多いです。この本では彼らに馴染みの写真がたくさん登場するのでしょうか?

この本に掲載した写真のうち、約65%は今回が初出だ。残り35%もフィードに上がったことはあっても、フォロー歴が1年くらいだと見てないんじゃないかな。

Q 新鮮な写真が楽しめますね。

知っている写真でも、今回添えたテキストで新たな発見がある。これまで冒険者たちから寄せられた写真は1万5000点。僕とアマンダがまず800〜900点まで選び、最終的に約200点まで絞り込んだが、それは至難の業だったね。でもおかげでデザインの美しさと、逸話の意外性とのバランスが絶妙な写真が揃ったよ。
バー兼ボウリング場がホテル地下に。南チロル。photo_Sarah Isle
日比谷の市政会館と東京のタクシー。photo_AccidentallyWesAnderson
Q テキストに引き込まれます。ピンク色の巨大ゴシック建築、ハンガリー国会議事堂。地下にはボイラー管理人が家族と住み、700もの部屋や28の門を1人で管理していたとは、まるで映画!

面白いのは遠い国だけじゃないよね。海外旅行好きの僕たち夫婦もパンデミックで今年はどこにも旅ができず、代わりにクルマで故郷デラウェアや隣のメリーランドなど近場に出かけてみた。

Q ありふれた田舎ですね。

すると驚くことに、面白い逸話や由来がゴロゴロ転がっていたんだ! この本にも出てくるよ。人はよく「自分もNYに住んでいたら、海外旅行に行けたら」なんて言うが、そうじゃない。わざわざ旅に出なくても、見慣れた通勤風景に未知の物語がいくらでも眠っているんだ。世界には不思議があふれている。これまで僕らのスピードが速すぎて、それにただ気づかなかっただけさ。

「Accidentally Wes Anderson」とは?

3年前にワリーが旅行写真をアップしていたインスタが発端。初期フォロワー112人を中心に、世界中からの投稿を通じ旅のデータベースを活用する巨大コミュニティに発展。先日はNYでポップアップも。instagram:@accidentallywesanderson

ワリー・コーヴァル

デラウェア州出身。幼少時から家族旅行や留学を通じて憧れの海外に触れる。マーケティング会社の営業として活躍し、現在は愛妻アマンダとともにAWAに専念する。言うまでもなく熱烈なW・アンダーソンファン。
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