VEHICLEPR
マセラティの《グラントゥーリズモ》で 建築とアートを巡る小淵沢の旅へ。
『カーサ ブルータス』2024年11月号より
October 11, 2024 | Vehicle, Architecture, Art, Design, Travel | PR | photo_Masahiro Okamura text_Kazuhiro Nanyo editor_Shigeo Kanno
2ドアクーペの優美なデザインと力強いパワーを併せ持つ、イタリアが誇るマセラティの《グラントゥーリズモ》。75周年記念モデルに乗って建築とアートが待つ小淵沢へと向かった。
創業年は1914年と、確かに並みいるスーパーカー・ブランドよりも古株で、現存する自動車メーカーの中でも老舗でもある。日本では刹那の快楽を象徴するような車と思われていた時代もあって、アブない輩や無頼漢が乗りたがるイメージが強かった。でもようやく、最新世代のマセラティはイタリア本国と同様、イタリアを代表する名門ブランドとしてジワジワと認知され始めている。
黎明期のマセラティは古都ボローニャ出身のエンジニアリング会社で、第二次大戦前後の荒々しいレーシングカー転じて、戦後は長距離を速く快適に駆けるためのロードカーを洗練させてきた。それこそ欧米の有閑階級を魅了してきた「GT(グランドツーリング)」という優雅なジャンルだ。あり余るアイデアをつねに美しく、北イタリアらしいクラフトマンシップでまとめ上げてきた。こうした伝統と血統を受け継いだ最新のGTが、「マセラティ グラントゥーリズモ」なのだ。
黎明期のマセラティは古都ボローニャ出身のエンジニアリング会社で、第二次大戦前後の荒々しいレーシングカー転じて、戦後は長距離を速く快適に駆けるためのロードカーを洗練させてきた。それこそ欧米の有閑階級を魅了してきた「GT(グランドツーリング)」という優雅なジャンルだ。あり余るアイデアをつねに美しく、北イタリアらしいクラフトマンシップでまとめ上げてきた。こうした伝統と血統を受け継いだ最新のGTが、「マセラティ グラントゥーリズモ」なのだ。
今回は都内を発って、中央道から小淵沢へ、グラントゥーリズモの75周年記念モデルを走らせて来た。3四半世紀も昔、マセラティは初のGTをロードカーとして市販した一方で、ミッレミリアのような都市間レースや初期のF1に強豪として君臨していた。今も独自開発されたハイメカニズムのV6ツインターボのエンジンがグラントゥーリズモには積まれている。いわば今日でも、技術面で独立性を保ったインディペンデントなメゾンの矜持を示す一台といえる。
周知の通り、中央道といえばアップダウンとカーブが途切れなく続く、高速道路ながらも難所の少なくないルート。路面もところどころが古く、荒れている。そうした道でも、グラントゥーリズモはまるで回遊魚のように、力強く進む。大人4人と荷物を載せてなお、湧き出るようなパワー感と軽快なハンドリングは、スポーツカーライクでさえある。
周知の通り、中央道といえばアップダウンとカーブが途切れなく続く、高速道路ながらも難所の少なくないルート。路面もところどころが古く、荒れている。そうした道でも、グラントゥーリズモはまるで回遊魚のように、力強く進む。大人4人と荷物を載せてなお、湧き出るようなパワー感と軽快なハンドリングは、スポーツカーライクでさえある。
Loading...