VEHICLE
Chill CARS|発表が早すぎた、コンパクトで愛嬌のある軽商用車。
『カーサ ブルータス』2024年1月号より
December 12, 2023 | Vehicle, Design | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Izuru Endo illustration_Daijiro Ohara
昭和の象徴ともいえる三輪トラック。中でも軽三輪トラックは、それまでバイクやリヤカーを用いていた商店などで愛用された。1950〜60年代に〈ダイハツ〉が販売していた《ミゼット》は、その代表格だ。
その名が《ミゼットⅡ》として復活したのは96年のこと。車輪の数は四輪になったが、初代《ミゼット》と同じく、輸送単位が小さい小口輸送用に開発された。そのため、当時の軽自動車規格より全長で約51cm、全幅は約6cm小さく設計されていた。
このサイズが選ばれたのは、狭い路地での機動性や、駐車場所の確保を容易にするため。登場時の定員が1名だったのも、配達用に割り切っていたためである。
外観では、前後に短いフォルムが個性的。前方に絞り込まれたモダンなキャビンと、飛び出たフロントフェンダーや丸いヘッドライトなど、クラシカルなパーツとの対比がユーモラスだ。一度見たら忘れられないこの姿は、配達する店の看板になることも考慮してデザインされたという。
しかし、軽自動車規格いっぱいの軽商用車に比べて積載量が少ない《ミゼットⅡ》はヒット作とはならず、2001年に販売を終了している。
それから20年以上が過ぎ、現在では超小型モビリティによる荷物輸送が検討されるようになった。コンパクトで機動性に優れた《ミゼットⅡ》は、今こそその需要に応えられるのではないだろうか。
このサイズが選ばれたのは、狭い路地での機動性や、駐車場所の確保を容易にするため。登場時の定員が1名だったのも、配達用に割り切っていたためである。
外観では、前後に短いフォルムが個性的。前方に絞り込まれたモダンなキャビンと、飛び出たフロントフェンダーや丸いヘッドライトなど、クラシカルなパーツとの対比がユーモラスだ。一度見たら忘れられないこの姿は、配達する店の看板になることも考慮してデザインされたという。
しかし、軽自動車規格いっぱいの軽商用車に比べて積載量が少ない《ミゼットⅡ》はヒット作とはならず、2001年に販売を終了している。
それから20年以上が過ぎ、現在では超小型モビリティによる荷物輸送が検討されるようになった。コンパクトで機動性に優れた《ミゼットⅡ》は、今こそその需要に応えられるのではないだろうか。
country: Japan
year: 1996-2001
seats: 2
size: L2,830×W1,335×H1,705mm
price: approx 750,000 yen
special thanks to BAKUYASU AUTO TEL 043 307 7433
※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。
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