VEHICLE
Chill CARS|今なお語り継がれる、アメリカ車の記念碑的一台。
『カーサ ブルータス』2022年8月号より
July 20, 2022 | Vehicle, Design | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Izuru Endo illustration_Daijiro Ohara
1950年代から60年代のアメリカは文化・社会が成熟し、豊かさの象徴だったクルマも、きらびやかな装飾を纏っていた。一方で、低価格のコンパクトカーも続々と登場し、市場も活況を呈した。
〈GM〉が1960年に〈シボレー〉ブランドから発表した《コルヴェア》もその一つだ。当時のクルマとしては加飾の少ない、プレーンな外観が特徴だった。エンジンを前方に置く一般的なレイアウトではなく、リアに配する斬新な設計も、アメリカ車としては珍しかった。
65年に《コルヴェア》は2代目に発展。グリルレスマスク、長いリアデッキは初代から残しつつ、シャープなエッジが際立つスタイルに一変。戦後のアメリカで最も美しいクルマとも評された。インテリアは、大衆向けコンパクトカーとは思えないほど、適度にメッキパーツを用いており、仕上がりも高級だった。特に2ドアモデルは、スポーティなイメージから人気を博した。
コンベンショナルなモデルが多いアメリカでは《コルヴェア》の設計は特異にすぎたこともあり、《コルヴェア》は2世代限りで終わってしまったが、〈シボレー〉の記念碑的名車として、今なお語り継がれている。
なお、コンパクトカーと言っても、同時代の日本の高級セダン以上に大きなエンジンを積んでいた。当時のアメリカの雄大さ・豊かさが、象徴されるようなエピソードである。
65年に《コルヴェア》は2代目に発展。グリルレスマスク、長いリアデッキは初代から残しつつ、シャープなエッジが際立つスタイルに一変。戦後のアメリカで最も美しいクルマとも評された。インテリアは、大衆向けコンパクトカーとは思えないほど、適度にメッキパーツを用いており、仕上がりも高級だった。特に2ドアモデルは、スポーティなイメージから人気を博した。
コンベンショナルなモデルが多いアメリカでは《コルヴェア》の設計は特異にすぎたこともあり、《コルヴェア》は2世代限りで終わってしまったが、〈シボレー〉の記念碑的名車として、今なお語り継がれている。
なお、コンパクトカーと言っても、同時代の日本の高級セダン以上に大きなエンジンを積んでいた。当時のアメリカの雄大さ・豊かさが、象徴されるようなエピソードである。
country: USA
year: 1965-69
seats: 4
size: L4,656×W1,770×H1,341mm
price: approx 3,000,000 yen
special thanks to Takehisa Yamada
※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。
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