TRAVEL
京都の街に溶け込み、進化し続ける分散型ホテル〈ENSO ANGO〉。
『カーサ ブルータス』2018年12月号より
November 9, 2018 | Travel, Design | window on the world | photo_Kunihiro Fukumori text_Mako Yamato
京都のホテルにまたひとつ注目すべき存在が加わった。街に点在する5棟で成り立つ〈ENSO ANGO（エンソウ アンゴ）〉だ。
アトリエ・オイが「陰影」をテーマに空間をデザイン。
共通するシンプルな外観を持ちながらも、内田繁の理念を継承する内田デザイン研究所のディレクションのもと、安藤雅信や日比野克彦らのクリエイターが空間に彩りを加えている。
禅やヨガを体験する「Tatami Salon」。
日比野が市場で手に入れた野菜のダンボールにペイント。
ミニマルな空間のベッドサイドにはテラダモケイ（寺田尚樹）の「添景模型京都編『春』特別版（ENSO ANGO限定版）」。
中心地に建つホテルはそれぞれが徒歩で行けるロケーション。規模は様々でTOMI Ⅱ〈富小路通 Ⅱ〉にはレストラン、FUYA Ⅱ〈麩屋町通 Ⅱ〉には茶室や「Tatami Salon」と、個々のファリシティが設けられており、どの棟に宿泊してもすべて利用が可能。加えて体験を通じて地域との交流を図るべく、建仁寺塔頭〈両足院〉の副住職による坐禅やおばんざい教室などのプログラムも充実。ホテルという点ではなく、面としての体験をもたらしてくれるのだ。
クリエイターの手水が各棟のシンボルに。
安藤の作品が飾られたギャラリーのようなラウンジ。
