FOOD
小寺慶子のレストラン予報|銀座〈レストラン ラフィナージュ〉
『カーサ ブルータス』2019年1月号より
December 8, 2018 | Food | RESTAURANT FORECAST | photo_Kayoko Aoki text_Keiko Kodera
熟練シェフの叡智によって日本のフレンチが新時代を迎えるでしょう。
2018年も多くのグルメニュースが世間を賑わせたが、下半期でもっとも話題を集めたレストランといえば、きっと銀座の〈L’affinage〉だろう。
東京を代表するグランメゾン〈銀座レカン〉の6代目総料理長を務めた高良康之シェフの新天地。日本のフレンチの実力を高みに引き上げたシェフとあって、オープン前からその動向に注目が集まっていた。開店準備期間中は、日本全国の生産者のもとを訪れ、その絆をより深いものに。生産者ありきというメッセージが込められた料理には、熟練のシェフだからこその説得力がある。フレンチの王道の技法を用いながら食材のポテンシャルを最大限に引き出す"腕力"たるや。トラフグが持つ濃密な旨みに着目し、同じく旨みの塊であるロックフォールチーズを合わせる。完璧な火入れの技が光る蝦夷鹿のローストは黒胡椒を使ったポワブラードソースを纏わせ、野性味のなかに繊細さを感じさせる仕上がりに。圧倒的な経験値と生産者への敬意が息づく料理に心底、魅せられる。
東京を代表するグランメゾン〈銀座レカン〉の6代目総料理長を務めた高良康之シェフの新天地。日本のフレンチの実力を高みに引き上げたシェフとあって、オープン前からその動向に注目が集まっていた。開店準備期間中は、日本全国の生産者のもとを訪れ、その絆をより深いものに。生産者ありきというメッセージが込められた料理には、熟練のシェフだからこその説得力がある。フレンチの王道の技法を用いながら食材のポテンシャルを最大限に引き出す"腕力"たるや。トラフグが持つ濃密な旨みに着目し、同じく旨みの塊であるロックフォールチーズを合わせる。完璧な火入れの技が光る蝦夷鹿のローストは黒胡椒を使ったポワブラードソースを纏わせ、野性味のなかに繊細さを感じさせる仕上がりに。圧倒的な経験値と生産者への敬意が息づく料理に心底、魅せられる。
〈レストラン ラフィナージュ〉
オープンは10月8日。店名の〈ラフィナージュ〉はフランス語で"熟成"の意味。高良シェフの展望と決意が込められている。東京都中央区銀座5-9-16 GINZA-A5 2F TEL 03 6274 6541。12時〜14時LO、18時〜20時LO。月曜、第3火曜休。2名〜8名用の個室あり。
小寺慶子
こでらけいこ ファッション誌、レストラン誌などの編集を経て、フリーのライターに。好きな食べ物は1にも2にも肉料理。塊肉を見ると反射的にアドレナリンが放出!