FOOD

フードコーディネーター、根本きこが営む今帰仁村のカフェ〈波羅蜜〉へ【沖縄シティガイド】

February 9, 2023 | Food, Travel | casabrutus.com | photo_Wataru Oshiro editor_Rie Nishikawa

沖縄本島北部・今帰仁（なきじん）村の〈波羅蜜〉は、フードコーディネーター根本きこさんの料理と西郡（にしごおり）潤士さんによる空間が心地良いカフェ。土地の恵みをいただき、ゆったりとした時間に身をゆだねる。やんばるのライフスタイルを楽しむ、旅の目的地となるカフェを訪ねました。

キッチンで調理中の根本きこさん。近著は『沖縄今帰仁「波羅蜜」の料理、カレー、ときどき水餃子』（KADOKAWA刊）。常時カレーや餃子の提供はないが、第3水曜の夜は「水餃子の日」（要予約）を開催。

西郡潤士さんはドリンク類を担当。琉球松の古材を使ったカウンターにて。〈波羅蜜〉の設計や内装も手がける。

左から、長男の哩来（りく）さんは接客を担当。根本きこさん。西郡潤士さん。

2011年まで神奈川・葉山でカフェを経営していた根本さん、西郡（にしごおり）さん夫妻が、沖縄本島北部・今帰仁村で新たに営むカフェ〈波羅蜜〉。「ぱらみつ」と読む。見た目はドリアンに似た、ジャックフルーツという果物の沖縄名で、仏教用語でもある。ロゴなどにある〈PĀRAMITĀ〉は、サンスクリット語へのリスペクトを込めた表記だ。

元木工所をセルフリノベーションした建物は、天井が高く、コンクリートと木を基調にヴィンテージの家具やファブリックが配されている。柔らかな光が入る中、壁面上部のルーバーから、緩やかに空気が流れてくる。

日替わりの昼ごはん「きょうの一皿」1,500円。この日はモーウィ（沖縄で栽培されるきゅうりの一種）のヴェトナムなます／新じゃがディルソース／ブロッコリーとスナックエンドーのペペロンチーノ／サルシッチャキヌア、赤辛子菜／人参のポタージュ。数量限定。

自家製サンドイッチ「ベジサンド」600円。豆のペーストやきのこのソテー、いろいろな野菜がぎっしりと。名護市〈パン工房きしもと〉のカンパーニュはサクッと軽い口当たり。

「カラメルプリン」600円。固めのカスタードプリンに県産レモンの皮を漬け込んだ泡盛風味。哩来（りく）さんが作るスイーツのため、数あるスイーツの中でも哩来さんの推し。

食事とスイーツのメニューは日替わりの「きょうのひと皿」のほか、サンドイッチ4種、パンケーキ、スイーツが約6種類。農業の盛んな今帰仁や北部の野菜、フルーツがふんだんに使われ、そのみずみずしさに驚かされる。

「ひと皿は旬の野菜をメインに、4、5種類の野菜料理とスープで構成しています。野菜は決まった農家さんにお願いしているのと、道の駅やファーマーズマーケットに行って探したり。素材によって韓国料理やインド風の味付けになることもあります」（根本）