FOOD
アフタヌーンティーも楽しめる銀座のフレンチ〈トワヴィサージュ〉|寺尾妙子のNEWSなレストラン
June 8, 2022 | Food | casabrutus.com | photo_Kayoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
シェフはミシュラン1つ星〈ル・マンジュ・トゥー〉出身。平日はディナーと昼のテイクアウト、土曜はアフタヌーンティーを意識したコースと3つの顔をもっている。
フランス語で「3つの顔」を意味する店名を冠した〈トワヴィサージュ〉。個人的にまずは土曜限定のアフタヌーンティーランチを紹介したい。パティシエがつくるデザート中心のコースは、星付きレストランで腕を磨いた國長亮平シェフが手がけるだけあって、ガストロノミーなスタイル。料理2品、デザート4品から構成されるコースはサステナブルな要素もあり、前菜から驚きに満ちている。
アフタヌーンティーランチの前菜、カラフルな花に彩られた「ホエームースのサラダ」。主役はこれまでチーズをつくる工程で大量に廃棄されていたホエー(牛乳に含まれる乳清)である。
「これまで主役にはなりえなかった食材に光を当てた料理を提供しています。茨城〈新利根チーズ工房〉と以前からお付き合いがあり、栄養価も高いホエーをどうにかして使えないかとずっと思っていました。また、花をたくさん使っていますが、単なる飾りではなく、苦味や青々とした香り、花の蜜の甘みなど、ちゃんと味わいに意味のあるものを選んでいます」(國長)
ヨーグルトのような爽やかな酸味をもつホエーのムースに甘夏のジャムや色とりどりの花の風味が加えられた一品はシャンパンにもぴったり。この後に青森シャモロックのローストが出て、デザートとなる。
「これまで主役にはなりえなかった食材に光を当てた料理を提供しています。茨城〈新利根チーズ工房〉と以前からお付き合いがあり、栄養価も高いホエーをどうにかして使えないかとずっと思っていました。また、花をたくさん使っていますが、単なる飾りではなく、苦味や青々とした香り、花の蜜の甘みなど、ちゃんと味わいに意味のあるものを選んでいます」(國長)
ヨーグルトのような爽やかな酸味をもつホエーのムースに甘夏のジャムや色とりどりの花の風味が加えられた一品はシャンパンにもぴったり。この後に青森シャモロックのローストが出て、デザートとなる。
1品目のプレデセールは季節を感じさせるもの。2品目は温かいデセール。3品目、グランデセールはアメリカンチェリーとグリオットチェリー、カカオを使った「フォレ ノワール」ときて、最後4品目はコーヒーや紅茶などに合わせた7種類の小菓子。バニラ風味のういろうやフロランタン、ギモーブなど、どれも丁寧につくり込まれている。
2つ目の顔であるディナーはその日の料理に使われるハーブや花でつくったブーケが詰まった「ウェルカムボウル」から始まる。
「ふたを開けたときの香りから、その日のコースを予感してもらえたら」(國長)
内容は、皮をパリッと仕上げた鴨のメインや日本酒、獺祭を使ったソースを添えた魚料理など、ミシュランの星付き店で磨いたシェフの技を感じる皿が満載。通年のスペシャリテ「エノキのソーセージ」のように、これまで脇役だった食材を主役に据えるというコンセプトはここでも貫かれている。
「ふたを開けたときの香りから、その日のコースを予感してもらえたら」(國長)
内容は、皮をパリッと仕上げた鴨のメインや日本酒、獺祭を使ったソースを添えた魚料理など、ミシュランの星付き店で磨いたシェフの技を感じる皿が満載。通年のスペシャリテ「エノキのソーセージ」のように、これまで脇役だった食材を主役に据えるというコンセプトはここでも貫かれている。
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illustration Yoshifumi Takeda
寺尾妙子
てらお たえこ 食ライターとして雑誌やWEBで執筆。好きな食材はごはん、じゃがいも、トリュフ。現在、趣味の茶の湯に邁進中。