DESIGN
ミナ ペルホネンが、馬喰町に2つのお店をオープンしました。
『カーサ ブルータス』2019年4月号より
| Design | a wall newspaper | photo_Norio Kidera text_Takahiro Tsuchida
〈ミナ ペルホネン〉の新店舗〈エラヴァ〉がオープン。皆川 明が語る、喜びの価値を大切にする暮らしの意義。
東京の東側、馬喰町エリアの趣ある2つの建物に〈ミナ ペルホネン〉の新形態ショップが2店同時オープンした。〈エラヴァⅠ〉と〈エラヴァⅡ〉は、どちらも洋服がメインのお店ではない。〈エラヴァⅠ〉は食器や食材を主に扱い、〈エラヴァⅡ〉は北欧のヴィンテージ家具が充実。新旧の作家の器やオブジェも並ぶ。さらにどちらもギャラリーの機能も持つ。こうした方向性を、皆川 明は青山で一昨年オープンさせた〈call〉をきっかけに構想したと話す。〈call〉もやはり幅広いアイテムを扱う、〈ミナ ペルホネン〉流のライフスタイルショップだ。
古い家具を職人がカスタマイズしたり、ゆくゆくは皆川が絵を描くようなオーダーも受け付けたいと話す。ユーザーとお店が単に「買う」「売る」という関係を超え、暮らし方についてしっかりコミュニケーションすると買う側の意識も自然と変わっていくだろう、という思いがそこにある。
「ある種の運動というと大げさですが、そんなことを考えてます。人生は1回しかないんだから、喜びの密度は高いほうがいい」
「ある種の運動というと大げさですが、そんなことを考えてます。人生は1回しかないんだから、喜びの密度は高いほうがいい」
長年、皆川が交流してきた作家から、国内外で新たに出会ったばかりの作家まで、ジャンルを超えたいくつもの日用品や作品も、同じ視点で選ばれている。
「日常のための道具も、アートも、作り手の動機や思考の出発点はすごく近いと思います。そして暮らしの中で出会うものが、自分に何かを気づかせてくれる。だから間口が広くて奥行きが深い店にしたいんです。少し欲張りですかね?」
「日常のための道具も、アートも、作り手の動機や思考の出発点はすごく近いと思います。そして暮らしの中で出会うものが、自分に何かを気づかせてくれる。だから間口が広くて奥行きが深い店にしたいんです。少し欲張りですかね?」
エラヴァⅠ
昨秋、閉店した〈スターネット東京〉の跡地にオープン。空間のよさを生かしたまま店を構えることに。2階のスペースは不定期で展覧会を開催。
東京都千代田区東神田1-3-9 TEL 03 6825 3037。11時〜19時。日曜休(展覧会開催期間は無休)。
エラヴァⅡ
北欧ヴィンテージや国内外の現役作家による作品、〈ミナ ペルホネン〉のアーカイブ〈arkistot〉などを扱う。
東京都千代田区東神田1-2-11 201号室 TEL 03 6825 8037。11時〜19時。日曜休(展覧会開催期間は無休)。
皆川 明
〈ミナ ペルホネン〉デザイナー。1967年東京都生まれ。1995年にブランドを設立し、国内外の産地と連携して開発するオリジナルのテキスタイルを用いた服作りを行う。家具ブランドなど他社とのコラボレーションも多い。
