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京都の禅寺〈両足院〉で見る。日本の伝統建築と融合する、ポール・ケアホルムの世界。

| Design, Architecture, Travel | casabrutus.com | text_Mako Yamato

デンマークを代表する家具デザイナー、ポール・ケアホルム。そのミニマルなデザインと洗練された構造美を持つ作品と、和の空間との親和性を体現できる展覧会が、京都の禅寺〈両足院〉で開催中です。

方丈の広縁に置かれたラウンジチェア《PK20》。脚部と座面の設置点はほんのわずかで、曲線の美しさを際立たせている。ミニマルなデザインが禅寺の佇まいと呼応する。
方丈の広縁に置かれたラウンジチェア《PK20》。脚部と座面の設置点はほんのわずかで、曲線の美しさを際立たせている。ミニマルなデザインが禅寺の佇まいと呼応する。
若くして家具職人としての修行を積み、のちにコペンハーゲンのデンマーク美術工芸学校で学んだケアホルム。当時から建築素材であるスチールに魅了され、木などの天然素材と同様に芸術的な敬意に値すると考えていたという。 卒業制作としてデザインされた《PK25》は、 継ぎ目のないアーチ状に曲げた一片のスチールと麻ひもとで構成されたチェア。今なお人気の高い名作からは、ケアホルムの素材に対する熱意と美意識が伝わってくる。残念ながら1980年、51歳の若さで亡くなるまでに発表された作品はどれも、計算され尽くした絶妙なバランスで成り立つシンプルな構造。パーツの一つひとつまでが洗練されており、余分なものはない。その細部にまで宿る美を知ることのできる展覧会である。
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