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ソープが6万5千個!〈イソップ〉が感性に訴えるインスタレーションで独自の哲学を発信。
『カーサ ブルータス』2024年7月号より
June 1, 2024 | Design, Architecture, Art | PR | text_Sanae Sato
今年のミラノ・デザインウィーク期間中、ずらりと並んだソープの壁に包まれた〈イソップ〉の新ショップが登場。ミラノ中心街の喧騒から隔絶された静かな空間で、ものづくりとスキンケアの背景にある独自の哲学を訴えました。
ミラノの喧騒を離れ、静謐なイソップの世界へ。
ミラノサローネのオフィシャルパートナーとなった〈イソップ〉は、製品をインスピレーション源として、ミラノの街を舞台に感覚に訴えるインスタレーション「Form follows formulation」を展開。
コルドゥージオ広場にオープンするミラノの新店舗では、ベルギーの建築家ニコラス・シュイブロークによるソープを建材にした構造がショーウィンドウをはじめ店内を覆った。インハウスの建築チームにより、ミラノの地下鉄に着想を得てデザインされたという淡いグリーンのタイル張りのインテリアに、クリームイエローの《ボディ クレンジング スラブ》6万5000個を使った構造がオーバーラップし、グリッド感を強調。
「一目でそれとわかる〈イソップ〉のプロダクト。世界中どの店舗でも、縦横に完璧なフォーメーションで並んでいます。隙のないパッケージデザインが構成するグリッドによる印象が、世界各都市のそれぞれユニークな店舗に統一感を与えているのです」と昨年フランス・リヨンの店舗デザインも手がけたシュイブロークは語る。
コルドゥージオ広場にオープンするミラノの新店舗では、ベルギーの建築家ニコラス・シュイブロークによるソープを建材にした構造がショーウィンドウをはじめ店内を覆った。インハウスの建築チームにより、ミラノの地下鉄に着想を得てデザインされたという淡いグリーンのタイル張りのインテリアに、クリームイエローの《ボディ クレンジング スラブ》6万5000個を使った構造がオーバーラップし、グリッド感を強調。
「一目でそれとわかる〈イソップ〉のプロダクト。世界中どの店舗でも、縦横に完璧なフォーメーションで並んでいます。隙のないパッケージデザインが構成するグリッドによる印象が、世界各都市のそれぞれユニークな店舗に統一感を与えているのです」と昨年フランス・リヨンの店舗デザインも手がけたシュイブロークは語る。
「ユニークな空間演出のための理想的なメディアとして、ソープを選んだのは自然なことでした。〈イソップ〉のプロダクトの強みは、必要なものを注意深く選び取ることから生まれています。素材に焦点を当てることで、製品そのものが自らを語り出すのです」
今回のアイデアには、鉄や石、布などの日常にありふれた質素な素材や自然物を未加工のまま使うイタリアの芸術運動アルテ・ポーヴェラ、1960〜70年代にグリッドをモチーフにしたデザインで名を馳せたイタリアの建築スタジオ〈スーパースタジオ〉へのオマージュが込められているという。
「今日の複雑な世界において、考えを巡らせ、心を鎮めることのできる空間の必要性は、物理的にも脳内スペースという意味においても高まっています。ここでは皆声をひそめ、歩く速度が落ちて、部屋の空気に包み込まれていく。来場者と空間がエモーショナルな出会いを遂げていく情景は格別なものでした」と彼はオープニングの様子を振り返る。
今回のアイデアには、鉄や石、布などの日常にありふれた質素な素材や自然物を未加工のまま使うイタリアの芸術運動アルテ・ポーヴェラ、1960〜70年代にグリッドをモチーフにしたデザインで名を馳せたイタリアの建築スタジオ〈スーパースタジオ〉へのオマージュが込められているという。
「今日の複雑な世界において、考えを巡らせ、心を鎮めることのできる空間の必要性は、物理的にも脳内スペースという意味においても高まっています。ここでは皆声をひそめ、歩く速度が落ちて、部屋の空気に包み込まれていく。来場者と空間がエモーショナルな出会いを遂げていく情景は格別なものでした」と彼はオープニングの様子を振り返る。
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