DESIGN
〈ル ラボ〉が京都の町家で紡ぐ新章は、侘び寂びの感性に包まれる。
『カーサ ブルータス』2024年5月号より
April 28, 2024 | Design, Architecture, Fashion, Food | photo_Makoto Ito text_Mako Yamato
空間に経年の美を取り入れてきたパフューマリー〈ル ラボ〉が、カフェやクラフツマンシップを感じさせる場を備え、築145年の町家を改装した新たなホームを京都に作りました。
NY発のスローパフューマリー〈ル ラボ〉が、新たな拠点を構えたのは京都。明治12年(1879)に建てられた、かつて造り酒屋だった町家を改装した空間にはショップとラボ、カフェに加え、クラフツマンシップが体験できる場も設けられた。創設から18年目の新たな挑戦について、〈ル ラボ〉ブランドプレジデント兼クリエイティブディレクターのデボラ・ロイヤーに話を聞いた。
「京都にはいつか、ブランドの大切なコンセプトである侘び寂びを表現するホームと呼べる場所を作りたいと考えていました。この町家の経年の美をまとった吹き抜けの天井や梁、壁や床などを見たとき、思い描いていたとおりの場所だと。可能なかぎりオリジナルを残しつつ、どう〈ル ラボ〉を感じてもらうか。何よりも大切にしたのはバランスです」と振り返る。通常はスチールで仕立てられるラボには木材やヴィンテージガラスを使用。バス&ボディ用品を試すシンクは、町家に残されたタイル張りの流し台をレストア。カフェを開いたのも、庭を見てリラックスしてほしいとの思いからだ。
「京都にはいつか、ブランドの大切なコンセプトである侘び寂びを表現するホームと呼べる場所を作りたいと考えていました。この町家の経年の美をまとった吹き抜けの天井や梁、壁や床などを見たとき、思い描いていたとおりの場所だと。可能なかぎりオリジナルを残しつつ、どう〈ル ラボ〉を感じてもらうか。何よりも大切にしたのはバランスです」と振り返る。通常はスチールで仕立てられるラボには木材やヴィンテージガラスを使用。バス&ボディ用品を試すシンクは、町家に残されたタイル張りの流し台をレストア。カフェを開いたのも、庭を見てリラックスしてほしいとの思いからだ。
靴を脱いで上がる2階には「調香の間」「工匠の間」を併設。「書や盆栽、器など、日本のクラフツマンシップには深いリスペクトを感じると同時に、インスピレーションの源でもある。私たちが大切にする価値観に焦点を当てた場所にしたい」とデボラさん。
侘び寂びの精神を大切に生まれ変わった町家は、〈ル ラボ〉の新たな展開であると同時に、心地よく感性を刺激してくれる場所だ。
侘び寂びの精神を大切に生まれ変わった町家は、〈ル ラボ〉の新たな展開であると同時に、心地よく感性を刺激してくれる場所だ。
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