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LOEWE × SUNA FUJITA｜ロエベとのコラボが話題、スナ・フジタが描く心温まる物語。
『カーサ ブルータス』2024年1月号より
December 10, 2023 | Design, Art, Fashion | PR | photo_Keisuke Fukamizu text_Masae Wako
日本展開50年を迎える〈ロエベ〉がコラボを熱望した相手は、動物や子どもの姿を描いた器で人気の陶芸制作デュオ〈スナ・フジタ〉。チャーミングで温かな作品が生まれる京都の工房を訪ねました。
色化粧土で下地塗りした器に、さまざまな生き物が共生する世界を、ひと筆ずつ手描きする。下描きはなし。作れるのは1日2点ほど。
成形した器に下地塗りを施す藤田さん。塗りと乾燥を3回繰り返す。
絵具は使うたびに乳棒で磨って粒子を細かくする。
11月にお披露目されるやいなや「かわいい！」の声とともに、パンダのバッグやマンドラゴラの財布の画像が、世界中のSNSを駆け巡った。〈ロエベ〉が新作「ロエベ×スナ・フジタ」でコラボレーションしたのは、陶芸家の藤田匠平と山野千里によるデュオ〈スナ・フジタ〉だ。誰もがひと目で虜になる愛らしい器は、長年のファンでも手に入れられないほど大人気。そんな唯一無二のオリジナリティがどこから生まれるのか知りたくて、自然豊かな京都郊外の里山にある工房を訪れた。
この日の絵付けの様子。どんな動物や物語を描くか構成だけを決め、直に描いていく。パッと見では気づかない部分に小さな生き物を描き込むなど、使う人だけが発見できる喜びも。
「描く時は、自分の気持ちや経験や体感の記憶を瞬時に反映させている。そこにオリジナリティが出るんだと思います」と山野さん。
カップ、茶碗、蓋ものなど、完成した器の保管棚。釉薬は、透明釉とマットな色化粧釉の２種類。年に２、３回、電気窯で焼成する。
「大事にしているのは観察すること。例えば、散歩の途中でイモリを見つけたとします。なぜ小さいんだろうとか仲間はどこかなとか、生き物に寄り添うように観察し、発見し、想像するのが好き。そういう視点を自分の基盤として持つことで、初めて見る異国の動物や架空の生き物を描く時も、想像を遠くまで飛ばせるんです」
ろくろ成形した湯呑に色化粧土を塗りながら、こう話すのは藤田さん。隣で絵付けをするのは山野さんだ。極細の筆で描く小さな世界はとても可憐で繊細で、思わず息を止めて見入ってしまうほど。
ろくろ成形した湯呑に色化粧土を塗りながら、こう話すのは藤田さん。隣で絵付けをするのは山野さんだ。極細の筆で描く小さな世界はとても可憐で繊細で、思わず息を止めて見入ってしまうほど。
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