DESIGN
【今週の花と器】ビバーナム(コンパクタ)と〈ヴィトラ〉の《セラミック コンテナ》|9月
September 25, 2023 | Design | casabrutus.com | photo_Yuki Kumagai styling_Yumi Nakata text_Yoshikatsu Yamato
9月4週目の担当はギャラリーを併設した外苑前の花屋〈ボイス〉のオーナー香内斉さん。秋が深まると赤く色づくビバーナム(コンパクタ)を、ミッドセンチュリーを代表するデザイナー、アレキサンダー・ジラードによる高台のある陶器に活けました。頭が垂れる実ものはバランスを取るためにひと工夫が必要。静物画のような情緒が息づくアレンジに仕上げるコツを教えてもらいました。
ビバーナム(コンパクタ)の特徴は、つやっとして光沢感のある実です。透明な層が表面を覆っていてグミに似た艶があります。秋のはじめはグリーンですが、徐々に黄色やオレンジに変わって真っ赤に熟していく。街の木々もすこしずつ紅葉に向かう時期、部屋に変化を見せてくれる植物を飾ると楽しいと思います。
今回は、器のサイズに合わせて、1本を枝ごとにカットして短く活けました。実に重さがあって今回のような浅い器だと前のめりになって落ちてしまうため、剣山を使っています。茎はすっと立ち、実は垂れ下がるシルエットで立体的に。この器はフォルムこそモダンですが、高台が付いていてクラシックな佇まいもありますよね。そこから、お皿に盛った果物を描く西洋の静物画を連想しました。実が器からこぼれていくようなイメージで活けています。
ビバーナム(コンパクタ)は実と葉っぱのコントラストも見どころです。光沢感のある真っ赤な実に対して、葉はマットな質感。つぶつぶとして丸い実とギザギザとしたシャープな葉の輪郭。こうしたコンビネーションを活かしたかったので葉はあまり落としていません。花が咲いて広がっていくものと違い、実ものは1種類で活けるとスカスカしてしまうことがあります。器の口を埋めるように葉っぱで土台をつくり、実に動きを出しています。
今回は、器のサイズに合わせて、1本を枝ごとにカットして短く活けました。実に重さがあって今回のような浅い器だと前のめりになって落ちてしまうため、剣山を使っています。茎はすっと立ち、実は垂れ下がるシルエットで立体的に。この器はフォルムこそモダンですが、高台が付いていてクラシックな佇まいもありますよね。そこから、お皿に盛った果物を描く西洋の静物画を連想しました。実が器からこぼれていくようなイメージで活けています。
ビバーナム(コンパクタ)は実と葉っぱのコントラストも見どころです。光沢感のある真っ赤な実に対して、葉はマットな質感。つぶつぶとして丸い実とギザギザとしたシャープな葉の輪郭。こうしたコンビネーションを活かしたかったので葉はあまり落としていません。花が咲いて広がっていくものと違い、実ものは1種類で活けるとスカスカしてしまうことがあります。器の口を埋めるように葉っぱで土台をつくり、実に動きを出しています。
●今週の花:ビバーナム(コンパクタ)
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