DESIGN
【今週の花と器】アンスリウムと〈ヘイ〉の《アークス ベース》|8月
August 7, 2023 | Design | casabrutus.com | photo_Yuki Kumagai styling_Yumi Nakata text_Yoshikatsu Yamato
8月1週目の担当はギャラリーを併設した外苑前の花屋〈ボイス〉のオーナー香内斉さん。外に出ると肌にじりじりとした陽ざしを感じる8月。暑さをさらりとやわらげる涼感のある花もいいけれど、夏の気分を盛り上げる花を選択肢にできると、この季節を心地よく楽しめるかもしれません。ハート型のアンスリウムをミラー仕上げの花器に軽快に飾るコツを教えてもらいました。
みずみずしさを感じられるジューシーな光沢がアンスリウムの魅力です。原産地は熱帯アメリカなので、暑くてもしっかり長持ちして頼もしいところも夏にぴったり。意外にも、花のように思える大きく広がったピンク色の部分は葉の一種なんですね。棒状の部分が花です。
7月は、ホワイトとグリーンでまとめて涼感や静けさを感じる花を活けました。けれど、暑さがピークを迎える8月はこの季節ならではのパワフルな気分を全面に出してみるのもいいな、と思ったんです。ミラー仕上げの花器はそれだけでオブジェのような存在感があるので、色・形ともにパンチのある花を組み合わせてもバランスは良いだろうと。アンスリウムのハート型と花器の切れ込みがリンクしていますが、揺らいでいる葉の輪郭や波打った表面は、器のかちっとした幾何学的なフォルムやミラーの冷たい質感とギャップがあるようにも思う。感覚的なところですが、そのように形や色、質感を程よくリンクさせて「かけ離れず、近すぎない」花と器のバランスを意識してみると、なんともいえない調和が生まれることがあります。
活け方のポイントとしては、長さに変化をつけてリズミカルにしています。頭が大きいものを1種類で活けるときに高さを揃えると重たく、野暮ったく見えてしまうことがあるんですね。なので、少しずつズラしてアンバランスを楽しむ。特徴的なフォルムの花だからこそ、間合いをつくってあげると軽やかな雰囲気にもなりますし、それぞれの形や色あいの違いも見えてきて楽しいんです。
7月は、ホワイトとグリーンでまとめて涼感や静けさを感じる花を活けました。けれど、暑さがピークを迎える8月はこの季節ならではのパワフルな気分を全面に出してみるのもいいな、と思ったんです。ミラー仕上げの花器はそれだけでオブジェのような存在感があるので、色・形ともにパンチのある花を組み合わせてもバランスは良いだろうと。アンスリウムのハート型と花器の切れ込みがリンクしていますが、揺らいでいる葉の輪郭や波打った表面は、器のかちっとした幾何学的なフォルムやミラーの冷たい質感とギャップがあるようにも思う。感覚的なところですが、そのように形や色、質感を程よくリンクさせて「かけ離れず、近すぎない」花と器のバランスを意識してみると、なんともいえない調和が生まれることがあります。
活け方のポイントとしては、長さに変化をつけてリズミカルにしています。頭が大きいものを1種類で活けるときに高さを揃えると重たく、野暮ったく見えてしまうことがあるんですね。なので、少しずつズラしてアンバランスを楽しむ。特徴的なフォルムの花だからこそ、間合いをつくってあげると軽やかな雰囲気にもなりますし、それぞれの形や色あいの違いも見えてきて楽しいんです。
●今週の花:アンスリウム
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