DESIGN
土田貴宏の東京デザインジャーナル|モビールとミラーに可能性を探る新鋭たち
December 6, 2016 | Design | casabrutus.com | text_Takahiro Tsuchida editor_Keiko Kusano
今秋、多くのデザイナーやブランドの新作が展示される中で目を引いたのが“モビール”と“ミラー”。どちらも目新しいアイテムではないが、そのポテンシャルを意外な発想によって引き出す試みがいくつも見られた。
イスラエル出身のデザイナー、ロン・ギラッドは12種類のミラーで構成された新作コレクション《デッドライン》を発表。彼にとってミラーは、機能をもちながら、人の暮らしや行為と物理的な関係を持たないという点で、デザインの自由度の高い特別なものだという。彼は以前にもデザインギャラリーで実験的なミラーを発表した経緯があるが、今回はカッシーナの製品ということでより実用性をふまえながら、シュールなニュアンスをもたせたものになった。ミラーにスリットを入れたり、二重にしたりと、ガラスをミラーに加工する仕組みも理解しながら新しい表現を生み出している。
Loading...
illustration Yoshifumi Takeda
土田貴宏
つちだ たかひろ デザインジャーナリスト、ライター。家具やインテリアを中心に、デザインについて雑誌などに執筆中。学校で教えたり、展示のディレクションをすることも。
Loading...