DESIGN
「ロエベクラフトプライズ」ファイナリスト、キム・ジュンスが生み出す“革の器”とは。
September 2, 2022 | Design, Art | casabrutus.com | text_Housekeeper
木彫? と思いきや、薄いレザーを重ね合わせて作られているという有機的な器たち。若手韓国人アーティストの初個展が〈キュレーターズキューブ〉で開催されます。
1987年韓国生まれのアーティスト、キム・ジュンスは、ソウルの国民大学校で金属加工とジュエリーを学んでいたという。今のような作風が生まれるきっかけとなったのは、イタリア、トスカーナ地方の革職人と仕事をしたこと。以来、薄い革を組み合わせ、厚みや色調の違いを繊細に表現した有機的な器を作ってきた。
「革は皮膚である時の生命の記録が刻まれたもの。絶えた命にオブジェとしての新たな命を吹き込みたい」
そう語る彼が素材として使用するのは、日光でなめし、表面をこすって丁寧に磨いたレザーを植物から得られるタンニンで加工したベジタブルタンニンレザー。やがては土へと還る自然の美学を大切にした独自のレザークラフトは、韓国国内外で高い評価を集めており、今年2022年には「ロエベクラフトプライズ」のファイナリストにも選ばれた。
指先で革の命を感じ、思い描く形に裁断し、繋ぐ。この作業を繰り返すことで生まれる革のコイルは、木の年輪を想起させる。作品を通して時間の感覚を捉えようとする作者の試みを目撃したい。
そう語る彼が素材として使用するのは、日光でなめし、表面をこすって丁寧に磨いたレザーを植物から得られるタンニンで加工したベジタブルタンニンレザー。やがては土へと還る自然の美学を大切にした独自のレザークラフトは、韓国国内外で高い評価を集めており、今年2022年には「ロエベクラフトプライズ」のファイナリストにも選ばれた。
指先で革の命を感じ、思い描く形に裁断し、繋ぐ。この作業を繰り返すことで生まれる革のコイルは、木の年輪を想起させる。作品を通して時間の感覚を捉えようとする作者の試みを目撃したい。
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