DESIGN
15年連続3つ星の名店が新素研によってリニューアル。
『カーサ ブルータス』2022年6月号より
May 12, 2022 | Design | window on the world | photo_Masatomo Moriyama / Courtesy of SHINSOKEN text_Mari Matsubara
〈日本料理かんだ〉が東京・元麻布から虎ノ門へ移転。その内装設計を杉本博司と榊田倫之が率いる〈新素材研究所〉が担った。
和食店なら檜のカウンターというセオリーを覆し、杢目の美しい春日杉を採用。床は京都市電に使われていたヴィンテージの敷石や敷瓦など〈新素研〉おなじみの素材使いが目を引く。店主の神田裕行氏の意向を受けて、カウンターの高さや構成は元の店の間合いを引き継いだが、新たに待合席を設けてよりゆったりとくつろげるようになった。
待合席の天井は鉛を巻き付けた板を羽重ねにしたもので、オリジナルの手法。和の雰囲気を逸脱せずに現代的な試みを取り入れている。カウンタースツールほか家具はすべてオリジナル。夜にはお社が見守る坪庭がライトアップされ、しっとり落ち着いた風情に。
〈日本料理かんだ〉
東京都港区愛宕1-1-1 虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー1F TEL 03 5786 0150。17時~23時(20時30分LO)。日曜・祝日休。カウンター9席と個室(6席)がある。
