DESIGN
野村訓市のアップル発表会レポート #02
September 11, 2014 | Design | casabrutus.com | photo & text_Kunichi Nomura editor_Akio Mitomi
あのMacintoshの発表からきっかり30年後、2014年9月9日の朝10時(現地時間)からのApple新製品発表会に招待された野村訓市が、現地からレポート。その高揚感をお楽しみあれ。
アナウンスとともに建物の外に人が並びだす。白い建物は多分タッチ&トライのためのもので、会場はとなりの普通の古い建物のホールだった。ここが初代のマッキントッシュの発表の舞台となった〈フリントセンター〉らしい。入り口はあっと言う間に人でパンパン。入るのに時間がかかる。係員のいうことを聞かずに裏から入ろうとするのはもちろんイタリア人で、困ったときは英語が突然話せなくなる愉快な人達。係員が別の入り口からと言うのも分からないふりをしてズンズンと進む。当然こちらもその後ろのスリップストリームに入り、さっさと会場へ。ホールの中はロックのライブ会場と一緒で、誰もが仕事を忘れて記念の写真を撮りまくっている。プレスというより全員ほぼ純粋なファンに近い(笑)。正面にあるステージを背にセルフィーの嵐。すると突然モニターに映像が映り大歓声があがる。本当にバンドのライブのようだ。言葉が並んでいく映像が流れだす。皆それをまたバシャバシャと写真に撮りまくりる。フジロックのトリにアップルの発表会をやれば確実に一番盛り上がるに違いない。そしてティム・クック登場。大歓声。「ウェルカム」という言葉とともに大拍手。この〈フリントセンター〉に戻れてうれしい、と話し始める。煽るティム、沸き立つおれたち。初代マッキントッシュの発表の場という言葉でまた大歓声。「今日は?」「今日は何がでる?」「すごいぞ!」と煽る。ギャグも受けてる。スピーチ苦手と聞いていたが嘘のようだ。会場の一体感は半端ない。
そこでもういきなりiPhone 6。きたぞ! 前情報通りだし、ここにいる誰もが知っていることだが全員大拍手でお迎え。もったいぶらず結構サラリと話しだす。数字の説明にウンウンうなずく自分が不思議。気にした事など今までないんだけれど。「薄いー」「いや薄いって素晴らしい!」「そう思えるって素晴らしい」というように自分の中で勝手に盛り上がっている。「チップの数が2倍!」、そういう話に笑いが起こる。いいなぁこの感じ。真面目なおじさんが冗談まじりに話すのはいい。技術を飽きさせないで話すというのは、なかなか素晴らしいことだと思う。プロダクトの形だけじゃなくプレゼンのデザインがうまいのだ。
そこでもういきなりiPhone 6。きたぞ! 前情報通りだし、ここにいる誰もが知っていることだが全員大拍手でお迎え。もったいぶらず結構サラリと話しだす。数字の説明にウンウンうなずく自分が不思議。気にした事など今までないんだけれど。「薄いー」「いや薄いって素晴らしい!」「そう思えるって素晴らしい」というように自分の中で勝手に盛り上がっている。「チップの数が2倍!」、そういう話に笑いが起こる。いいなぁこの感じ。真面目なおじさんが冗談まじりに話すのはいい。技術を飽きさせないで話すというのは、なかなか素晴らしいことだと思う。プロダクトの形だけじゃなくプレゼンのデザインがうまいのだ。
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