DESIGN
アイノとアルヴァ。2人のアアルトの軌跡を追う展覧会。
| Design | casabrutus.com | text_Hisashi Ikai editor_Keiko Kusano
フィンランドの巨匠、アルヴァ・アアルトと公私にわたりパートナーだったアイノ・アアルト。2人の出会いから、アイノが他界するまでの25年を追った企画展が3月20日から〈世田谷美術館〉で始まる。
アルヴァ・アアルトは(1898〜1976)は、78年の生涯のなかで多数の建築・デザインを残したフィンランドを代表する巨匠だが、そのキャリアの前半は、妻で建築家のアイノ・アアルトとの共同による作品づくりが基本だ。
アイノ・マルシオ(1894〜1949)と、アルヴァ・アアルトが出会ったのは、1924年のこと。アルヴァが既にスタートさせていた建築事務所をアイノが訪ね、そこでともに働くこととなり、その半年後にふたりは結婚。合理主義的なモダニズムが主流だった時代において、ともにヘルシンキ工科大学で学んだ夫妻が目指したのは、人と自然が融合した心地よい暮らしのあり方。静かで穏やかな時間を過ごすための仕組みを、いかにシンプルなかたちで構築していくかにあった。
アイノ・マルシオ(1894〜1949)と、アルヴァ・アアルトが出会ったのは、1924年のこと。アルヴァが既にスタートさせていた建築事務所をアイノが訪ね、そこでともに働くこととなり、その半年後にふたりは結婚。合理主義的なモダニズムが主流だった時代において、ともにヘルシンキ工科大学で学んだ夫妻が目指したのは、人と自然が融合した心地よい暮らしのあり方。静かで穏やかな時間を過ごすための仕組みを、いかにシンプルなかたちで構築していくかにあった。
病魔に冒され、54歳でアイノは先立ってしまうが、出会いから25年のあいだに2人はパイミオのサナトリウム、ヴィープリの図書館、マイレア邸といった作品を完成に導き、同時に現在でも世界のトップブランドとして知られる家具メーカー、アルテックの創業にも大きく貢献した。
本展は、日本ではこれまで大きく取り上げられることのなかったアイノ・アアルトの活動に着目した初の展覧会であり、アイノとアルヴァが2人で歩んだ道のりを振り返りながら、建築・デザインの本質的価値、そして彼らが現代に与えた影響について考察していく。
本展は、日本ではこれまで大きく取り上げられることのなかったアイノ・アアルトの活動に着目した初の展覧会であり、アイノとアルヴァが2人で歩んだ道のりを振り返りながら、建築・デザインの本質的価値、そして彼らが現代に与えた影響について考察していく。
『アイノとアルヴァ 二人のアアルト ―フィンランド 建築・デザインの神話』
〈世田谷美術館 1階展示室〉東京都世田谷区砧公園1-2。2021年3月20日〜6月20日。事前予約制。10時〜18時(入場は閉館の30分前まで)。月休。※6月1日追記:6月1日から再開。最新の情報は公式サイトにてご確認を。一般1200円。TEL 03 3415 6011。
