CULTURE
フェルメールがモデル? 画家と人妻の恋を描く映画が公開。
September 25, 2018 | Culture, Art | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
この秋、日本でのフェルメール展史上最大の9点もの作品が来日! 10月の展覧会開始と同時期に公開される映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』はフェルメールの絵にインスパイアされたもの。恋とお金に翻弄される人々の、思わぬ結末を描きます。
窓から入る光に浮かび上がる室内。そこには手紙を読み書きしたり、身繕いをする女性たちがいる。静かな画面に豊かな物語があるフェルメールの絵にイギリスの小説家、デボラ・モガーは惹かれた。フェルメールへのオマージュともいえる彼女の小説『チューリップ・フィーバー』を、『マンデラ 自由への長い道』(2013)などで知られるジャスティン・チャドウィックが映画化した。
舞台は17世紀オランダのアムステルダム。富豪のコルネリス・サンツフォールトは若い画家ヤン・ファン・ロースに自分と妻ソフィアの肖像を描かせることにする。ソフィアを一目見て、ヤンは恋に落ちる。子供を、と迫る夫をうとましく感じていたソフィアも次第にヤンに惹かれていく。
一方、サンツフォールト家に仕える女中マリアは魚売りのウィレムと逢瀬を楽しんでいたが、ウィレムは隠れてヤンと会うソフィアをマリアだと勘違いし、失意の中、姿を消す。が、マリアはウィレムの子を妊娠していた。ソフィアはマリアの子が自分の子だということにすればすべてが丸くおさまる、と無謀な計画を立てる。いろんな意味で困難な恋に振り回される人々に「チューリップ・バブル」がからんで事態は二転三転する。
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